じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「この選手の座右の銘は『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』だそうです」

 朝から病院へ。
 今年は珍しく、大晦日と1月1〜3日の日当直にあたっていないのだが、それでも入院患者がいると、4日間も顔を見ないわけにはいかないので。
 気になる人の検査結果を確認したり、指示出しをしたりして、昼下がりに帰宅。
 帰りながら、箱根駅伝の実況を聴いていたのだが、その中で、アナウンサーが「この選手の座右の銘は『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』だそうです」と生真面目に紹介していて、ひとり車のなかで大笑いしてしまった。
 出た、聖帝サウザー
 でも、世代的には、『北斗の拳』って、いまの40代くらいが全盛期で、今年箱根に出ているランナーたちにとっては「昔のマンガ」ではなかろうか。
 それにしても、箱根駅伝のランナーたちには、オタク成分が濃そうな人が多く、そして、それを堂々と表明しても許される時代になったというのは、隔世の感がある。
 考えてみれば、陸上競技、とくに長距離というのは、ずっと自分と向き合って走り続けるわけだから、実に内省的な行為で、ストイックな行為なんだよね。
 彼らは、箱根駅伝のときだけ、眩いスポットライトを浴びることになるのだけれど、その大舞台でも当日になって選手が変更されることもけっこうある。
 自分ひとりの競技であれば、不調でもとりあえず出場してみる、という選択肢もあるのだろうが、駅伝の場合、ひとりの不調でチームが沈むことが十分ありうるわけで、それでも箱根は1年に1回の大舞台なわけで。
 そんな選手のひとりが、サウザーの言葉を心の中で繰り返しながら走っているのだ。
 でも、「省みる」くらいは必要かも……とか、ちょっと思った。

 前田健太は、ドジャース入りが決定。
 そのニュースをみて、とりあえず、「ドジャースか、とりあえず良いチームに決まったな」という印象を持ったあと、ふと考えてみると、僕はドジャースのことなんて、野茂英雄さんと黒田博樹投手が在籍していた西海岸の伝統あるチーム、ということくらいしか知らないのだ。
 知らないけど「良いチーム」っていうのも、変な話ではあるが、マエケンは元々日本人には過ごしやすいとされる西海岸のチーム希望だったと言われているし、黒田が在籍していたというだけで、好印象ではあるのだ。
 マエケンがいないカープの2016年は、キツいよなあ。
 とはいえ、マエケンがいても4位だった2015年のことを考えると、これ以上引き留めるわけにもいかない。
 メジャーへのポスティングというシステムは、カープファンにとっては「巨人や阪神ソフトバンクに移籍されるよりマシ」ではあるし、メジャー移籍という選択肢のおかげで、相対的に国内球団の格差は以前ほど目立たなくなったとも言える。

 夜は家族で焼肉を食べに行き、23時過ぎに就寝。