午前中外来、午後からは病棟業務など。
午後からは雨が降る、という予報で、傘を持って出てきたのだが、役に立たない状況で病院を出て、映画館へ。
今年のアカデミー賞の作品賞・脚本賞受賞の『スポットライト 世紀のスクープ』を観賞。
観客は10人くらい。
先週観にきたときには、震災後の設備チェックで映画館が閉鎖されていた。
感想をひとことで言うと、「すごく抑制された映画だなあ」。
カトリックの神父たちによる幼児への性的虐待の実態をスクープしたアメリカの新聞「The Boston Globe」の実話を描いたものなのだが、僕が観る前に予想していた、記者たちへの激しい妨害とか内面の葛藤とか実際の虐待のシーンとかはなく、記者たちの綿密な取材の様子が、淡々と綴られていく、そういう映画だ。
神父たちによる幼児虐待という許されざる罪が、なぜ、長い間見過ごされてきたのか。
それも、世界各国で。
神父たちは、彼らは父親がいない貧困家庭の、羞恥心が強く、口が堅い子どもを「狙っていた」そうだ。
現代は、神にとっても、存在しにくい時代であり、そのなかで神を信じつづけるというのは、とても難しいことなのだろう。
「マスゴミ」とか気軽に言ってしまう人にこそ、観てもらいたい。
彼らは「ゴミ」かもしれない。
でも、僕たちもみんな、ゴミなのだ。
「The Boston Globe」のある記者は、自分の過去の未熟さと向き合い、そのなかで、少しでもマシになるほうを選んだ。
たぶん、人間には、そのくらいのことしかできないのだ。
カープの新井貴浩選手が2000本安打を達成。
2000本目は、追加点となるタイムリーツーベースだった。
神宮球場の「新井コール」と、達成時のすごい歓声の映像をみて、目頭が熱くなった。
いろいろあったけれど、阪神時代も含めて、新井さんはすごい選手だし、これからもそうなのだと思う。なんだか、カープファンにとっては痛恨の記憶も含まれているこれまでの道のりも「必然」だったのではないか、という気がしてきた。
早速、2001本目も打ったし、まだまだ「優勝」するまでは引退できない、よね。
エルドレッド、鈴木誠也、堂林の3連発(カープでは11年ぶりらしい)と新井さんの2000本でお祭りムードだったのが、ヤクルト・山田のホームランなどで2点差まで詰められ、メモリアルゲームに弱いカープのことだし、まさか……と思ったのだが、新井が2001本目でつないでつくった満塁で、鈴木誠也が満塁ホームランを放ち、試合を決めてくれた。
とりあえず、勝ち試合で2000本を達成できてよかった。
そして、新井さん、カープのユニフォームでこの大記録を達成してくれて、ありがとう。
ひとりでビールを空け、25時に就寝。