長男の小学校の運動会。
朝8時に行って座る場所を確保し、義父、義兄夫妻と一緒に。
学校が張ったテントとは別の場所に、テントを持ち込んで張っている家がけっこうあったし、駐車場にはキャンピングカーまで。
こういうのが、最近の運動会の風景なのか、ハイソな私立小学校ならではなのか。
そんなに企慕が大きくない小学校ということもあって、長男の出番もけっこう多い。
幼稚園時代の長男は、もともと運動が得意ではない、というのもあるのだろうが、とにかくこの運動会、というイベントにフィットしていなかった。
徒競走では、年少さんのときには、走るのが遅いだけではなく、走っている途中にキョロキョロとして親の姿を探して、手を振っていたのだ。
それが、今回はしっかり集中して走っていたし、ダンスも、団体競技も悪目立ちするシーンはなく、なんだか成長したなあ、と嬉しくなった。
もっとも、応援合戦のときには、「なんかこういうみんなで力を合わせて、みたいなのって、好きじゃないんだよね」っていう、つまんなさそうな顔をしていたので、まだまだ、とは思ったのだけれども。
ただ、「体育会系の団結を求められるイベント」って、僕も苦手だったので、なんだか申し訳ないような気分にもなった。
運動会をみながら、僕自身はずっと運動会が嫌いだったことを思い出していた。
運動は苦手で、足の音さや運動神経の鈍さが白日の下にさらされ、自分のチームが負けると、「僕のせいだ……」と落ち込み、早くこの苦痛から解放されることばかりを願っていた。
昔、『ちびまる子ちゃん』で、マラソン大会嫌いのまる子が「このマラソン大会が終わっても、1年後にはまたマラソン大会か……」と憂鬱になるシーンがあって、僕は「そうなんだよ!」と同意したものだ。
大人になってみると、もちろん自分の子どものチームを応援しているし、子どもが活躍してくれれば嬉しいのだけれど、そんなことは些細な問題でしかなくて、とにかく怪我をせずに、一生懸命やってくれていれば、それで十分、なんだよね。去年の運動会より成長してくれていることが伝わってくれば、それだけで嬉しい。結果とか勝敗は、どうでもいいとまでは言わないが、優先順位は極めて低い。
なんで、小学生の頃って、運動会の結果で、あんなに悩んだり落ち込んだりしていたのだろう、と思うくらいだ。
たぶん、僕は大人になるまで生きてきて、よかった。
若いうちに悩んでいることのなかには、年齢を重ねることや、立場が変わることによって、どうでもよくなるものが、少なからずある。
もちろん、年齢とともに出現してくる、重たくなる問題というのもあるのだけれども。
勝負なんてどうでもいいのだ、と言いつつ、綱引きでがんばりすぎて(でも負けた)筋肉痛になってしまう僕は、まだまだ未熟だな。
運動会のあと、みんなで食べ放題の店に行き、20時過ぎに帰宅。
家族が寝静まったあと、オークスを観戦。
シンハライトとチェッキーノが抜けた人気になっていて、これまでのレースをみているとそうなるのもよくわかるのだが、「2強」がそのまま来ることはほとんどないのが競馬でもある。そろそろ荒れ頃だしな……とも思う。
パドックでは、前走404kgだったビッシュが、プラス12kgと馬体を増やしており、体重以上に大きく見せる好気配。まあ、録画をみている時点で、もうレースは終わっているので、いいなあ、と思ってもどうしようもないのだけれど。
スタートがあまり良くないながらも、内枠だったのでそんなに大きなロスにはならなかった本命・シンハライト。
しかしながら、そんなにハイペースでもなさそうなのに、後ろから4、5頭目、という位置取りはいかがなものか、不安ではあった。
チェッキーノも同じくらいの位置どりだし。
また、ビッシュがすごく良い手応えなのも目立つ。
最後の直線、エンジェルフェイスなどの先行勢が早々に潰れ、伸びてきたのはミルコ・デムーロのビッシュ。
枠連2−7が本線なので、シンハライト……はまだ馬群でもがいており、アットザシーサイドでいいから来てくれ!と懇願するも、やはり血統なのか、こちらも直線で伸びす。
うわー、一度買いかけてやめた、馬連13−14か……とがっくりしかけた瞬間、黒い帽子が馬場の真ん中から鋭く伸びてきて、ビッシュを交わし、外から伸びてきたチェッキーノも抑えてゴールへ。
シンハライトは、強かった。
狭いところを強引にこじ開けた池添騎手は2日間の騎乗停止となり、ダービーに乗れなくなってしまったけれど、どうせ叩かれるのなら、勝って批判されたほうがマシ、ではあるだろう。そして何より、あそこを抜けて、最後に7枠の2頭の間を突き抜けるシンハライトの勝負根性!
ウオッカが2回目に勝った安田記念みたいなレースだったな。
極めて安かったけれど(枠連300円)、とりあえずプラスになったので良かった。
というか、買うかどうか迷った馬券が来て外す、というのは、普通に外す以上にダメージが大きいし。
終わってみれば、エンジェルフェイスとかロッテンマイヤーとは、何だったのか。そして、桜花賞の時点で『1400mまでの馬だと思っていたけれど、マイルでもギリギリもつんだな』と思ったアットザシーサイドが気になって、枠連にしてしまった自分の優柔不断さよ。
長年競馬をやっていると、オークスというレースに関しては、別路線組が持ち上げられまくったあげく、『結局、桜花賞組が強かった』という結果に終わることが多いので、桜花賞組を重視してしまうのだよなあ。
距離適性みたいなのは、気性的に行きたがってしまう逃げ馬でなければ(キョウエイマーチやレッツゴードンキみたいな馬でなければ)、3歳牝馬同士だと、ごまかせてしまうことも多いし。
とりあえず、激動の一日ではあったが、心地よい疲れとともに就寝。
カープも松山の2本のホームランで勝って、首位に立ったし。