じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

『ハドソン川の奇跡』ほど、「実話に基づく」という言葉が効く映画は、他に無いかもしれな。

午前中は読書、午後からは野球中継を観つつ、ちょっとボーッとしていた。
夕食のあと、映画館へ。
今日から公開の『ハドソン川の奇跡』を観賞。
映画を観るのも疲れるしなあ、などとも思っていたのだが、上映時間が96分、1時間半ちょっとというのは、比較的気軽に観に行ける感じがする。
もちろん、ニューヨークの中心部に着水した飛行機の機長の判断は正しかったのか?という内容そのものは「気軽」なものではないのだけれど。
こういう飛行機事故の映画を観るたびに、乗客はそのとき、ものすごく怖かっただろうな、と想像せずにはいられない。
飛行機事故に遭遇する確率はものすごく低く(毎日飛んでいる便数を考えれば、1日1便墜落するとしても、出くわす可能性はそんなにないだろうと思うくらいに)、自動車事故のほうがよっぽど怖い、というのはよく聞く話なのだが、飛行機の場合は、もし遭ってしまったら、自分の力では回避のための努力をすることさえできないのだ。
ハドソン川の奇跡』は、人間の技術と幸運が重なって、死者がひとりもでなかったという、稀有な例だった。
不穏な感じではじまる映画だったのだが、観終えて、大変すっきりしたというか、これはこれで、「どうしたイーストウッド」という印象ではある。なんかモヤモヤするなあ、と思いつつ映画館を出るまでがイーストウッド作品、ではなかったのか。
こんな、ど真ん中の直球で勝負するなんて、意外すぎる。素晴らしい映画だけど。
これほど、「実話に基づく」という言葉が効果的な映画、他には、あまりないかもしれない。

家に帰ってまた少し本を読み、26時半に就寝。


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