今夜の『100分 de 名著』は、ガンディー『獄中からの手紙』の第一回。
「インド独立の父」ガンディーの本名は、モーハンダース・カラムチャンド・ガンディーで、マハトマ・ガンディーの「マハトマ」というのは、「偉大な魂」という通称のようなものだそうだ。
冒頭で、司会の伊集院光さんが、「高校生くらいのとき、『ガンジー』って、どちらかというと、発音は『ガンディー』のほうが近いらしいんですけど、『無抵抗主義』そのくらいです」と冒頭に言っていた。
番組中も、伊集院さんは「ガンジー」って呼んでいたことに、けっこう親しみを感じる。
こういうのって、「これが正しい発音です」っていうことで、名前が微妙に変わっていくことが多いのだけれど、これまでずっと「ガンジー」だったのに、今さら「ガンディー」にしなくても……と思うんだけどなあ。ちょっと前だけれど、『ガンジー』って有名な映画もあったし。
今回は本の内容よりも、時代背景の説明が多かったのだけれど、有名な「塩の行進」が世界に伝えられたのは、アメリカの新聞社を同行していたから、というのを知って、意外と俗っぽいというか、メディア対策みたいなことをあの時代(1930年)のインドでやっていたのか。
ある人にとって真実と思われることが、他の人にとって虚偽に見えることがしばしばあります。
しかし求道者は、そのことをくよくよ思い悩む必要はありません。
真摯な努力を重ねていけば、一見異なる真実に見えるものが、結局は、同じ樹に繁茂する見かけの違った無数の木の葉のようなものであることがわかるでしょう。
僕はこれまで生きてきて、「結局、立場によって『正しいこと』は異なるものなのだ」と考えるようになったのだが、このガンジーの言葉には考えさせられる。「人それぞれ」ではあってもその根本には共通する「真理」が存在する、ということなのか。
最後に伊集院さんが「たかだか俺とカミさんの対決でさえ、『落としどころ』みたいなのを決めておかないと、どんどんエスカレートしていくじゃないですか」と言っていて、本当にそうだよなあ、と。
でも、自分が正しいと思っているときほど、「落としどころ」を見失ってしまうのだ。
25時に就寝。
ガンディー『獄中からの手紙』 2017年2月 (100分 de 名著)
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