じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

映画『帰ってきたヒトラー』で、蘇ったヒトラーの演説を聴いて、「これは日本の話か?」と思った。

 ムッシュかまやつさんの訃報を知った。
 僕の記憶にある範囲では、バリバリの現役ミュージシャンというよりは、バラエティをやりながら悠々自適、みたいな感じだったのだけれど、とにかく明るい雰囲気の人あった。「かまやつ」というのは、本人の実名(姓)だったのだな。芸名だとしたら、それはそれで、なんでそんな芸名を、という名前ではあった。


 映画『帰ってきたヒトラー』をDVDで観賞。
 コメディ……のはずなのだが、これで笑うのはなかなか難しいのではないか。
 ドイツ人にとっても、ヒトラーは「禁忌」なのだと思っていたし、たぶんそうなのだろうけど、ユダヤ人差別・虐殺以外のヒトラーの政策・主張に関しては、いまのドイツ人にも共感する人は少なくないのかもしれない。いや、あの時代の「痛み」を忘れかけているのか。
 劇中で、ユダヤ人の年老いた女性が、(「よく似ている芸人」と世間は認識している)ヒトラーに対して、「あのときも、最初はみんな笑ってた」と言うのだ。1933年のドイツ人にとっては、ヒトラーは「既成の政治家ではない、言いたいことを言ってくれる、面白い人」であり、「今の世の中を変えてくれるかもしれない人」だったのだ。


 現代のドイツのバラエティ番組に出演したヒトラーは、こんな演説をするのだ。
「この国は何だ? 子どもの貧困 老人の貧困 失業 過去最低の出生率 無理もない、誰がこの国で子供を産む? 我々は 奈落へまっしぐら」


 ……日本だけじゃないんだな。
「EUの優等生」にみえるドイツも、日本と同じ問題を抱えている。
 ヒトラーがいなければ、ドイツは第二次世界大戦を起こさず、ユダヤ人虐殺は無かったのだろうか。それとも、そういうシナリオがあって、それにヒトラーという人物が配役されただけだったのか。

 
 明日、Nintendo Switch発売。
 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は触ってみたいけれど、僕はオープンワールドって苦手なんだよなあ。製作者インタビューを読んでいると、ものすごく面白そうなんだけど。
 とりあえず、明日、ゲームショップを覗いてみよう。もしあったら衝動買いしてしまうかもしれないので、売り切れていることを祈りつつ。

 24時に就寝。


帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫)

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫)