じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

謎の「ジムの日」と『後妻業の女』

 終日雨模様。
 家を出るときにカーナビが「今日は『ジムの日』です」と言っていた。
 ふーん、ジムの日ということは、語呂合わせて、トレーニングジムとか、そういう方面なんだろうな、と一度は納得したのだけれど、よく考えてみると「事務の日」かもしれない。ガンダムのジムの日、ということはないと思うのだが。
 気になってネットで調べてみたものの、いまひとつはっきりせず。
 カーナビよ、教えてくれるのは良いけれど、同音異義語にも留意してくれると助かるのだが。

 家に帰ってきて、昨日半分みていた映画『後妻業の女』のDVDを最後まで。
 まあ、なんというか、年を取りたくないなあ、と感じる映画だった。
 内容が内容だけに、軽いタッチで描こうとしていても笑えず、登場人物がみんな「不快な人々」なので、観ているのがつらい。大竹しのぶさんが演じている「後妻業の女」は、フィクションだとわかっていても「なんでこんなのに引っかかるんだよ!」と言いたくなる憎たらしさ。いや、それは大竹さんの演技が上手い、ということなんだろうけれど、疲れて帰ってきて、観てよかった、と思えるような映画じゃないよねこれは。
 資産家の高齢者が財産めあての異性と結婚して、遺産をまきあげられる、というのは実に不快な話ではあるのだが、その一方で、高齢の親とほとんど接点がない子供たちが、血縁があるというだけで、財産目当てでも一緒に過ごしていた人間よりも正しいのか、と言われると、ちょっと考え込んでしまうところもある。
 「あの世までお金は持っていけない」と思えば、財産目当てでもなんでも、誰かに傍にいてほしい、というのは、そんなに正しくないことなのか。
 まあ、この映画の場合は、最期まで看取るのではなく、むりやり寿命を短縮しようとしているのが問題ではあるのだが。
 全員悪人、最初から最後まで不快で、なんだかすっきりしない終わり方。
 「悪いヤツ」を観るのなら、『アウトレイジ』のほうが良いな。
 ただ、この映画が不快なのは、現実のことをいろいろ考えてしまうから、なのかもしれない。

 24時半に就寝。


後妻業の女 DVD通常版

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後妻業 (文春文庫)

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