お昼に『バイキング』を眺めていたら、民進党の大西議員を「高須クリニック」の高須院長が訴える、という話題を報じていた。
民進党の大西議員が、5月17日の衆議院・厚生労働委員会で、「イエス○○とクリニック名を連呼するだけのCMとか、若い女性が0120ではじまる電話番号を言いながら、ゴロゴロゴロゴロ転がってるCM、こういう広告は患者が医療機関や治療方法を選択する上では、私は有用ではないと思う」と発言したことを受けてのものだそう。
僕はこの大西議員の発言、間違っていないと思うぞ。
美容整形というのは、受けないと命があぶない、というものではなく、患者側が能動的に受けるものだから、イメージが大事というのはわかるし、どこで施術を受けるかと考えたときに、あれだけCMをしているんだから、そんなにひどいことにはならないだろう、と考えるだろうし。
しかし、大西議員の高須院長への反応にはがっかりした。
「質問全体を見ていただければ、特定のクリニックの名誉を毀損するような内容ではないことはご理解いただけると思います。
ただし誤解とはいえ、不快な思いをされたとしたら、そのことについては、お詫び申しあげたいと思います」
大西議員、あなたの疑問は、極めて真っ当だし、議論すべきだと思います。
しかし、「イエス○○」と聞いて、「高須クリニック」が頭に浮かぶ人が大勢いることはわかるでしょうに。
単なる問題点の提示だけではなくて、特定のクリニックの名誉も毀損していると受け取られるのは致し方ない。
でも、こんな弱気な対応しかできないのなら、わかりやすい具体例を挙げるべきではないし、自信があるのなら(衆議院の委員会での発言なのだし)、「私としては、高須クリニックの広告も問題があると考えて例示したのですが、高須院長、いかがでしょうか?」とはっきり言うべきだろう。
民進党がだらしないというか、うまく機能していなさそうに見えるのは確かだけれど、この大西議員の委員会での発言に関しては、僕は妥当な指摘だと考えている。
にもかかわらず、民進党ざまあみろ、とか、高須院長がんばれ、みたいな「人気投票」になってしまって、大西議員が本来言いたかったことまで世の中に伝わらなくなってしまったのは、なんだかとても残念だ。
まあでも、真面目に実績を紹介するような広告って、みんな見てくれないんだよなあ。ネットである程度調べることもできるのに、知り合いの口コミ、みたいなのが病院選びでは、相変わらず重要みたいだ。
本当に大事なことは、信頼できる人に聞くのがいちばん安心だ、というのは、人間の優れた知恵なのかもしれないけれど。
その高須院長のパートナーである西原理恵子さんが『毎日かあさん』の連載を6月で終了するとのこと。
原稿料をその出版社の人と打つ麻雀で取り返され、『恨ミシュラン』では有名料理店に噛み付いていた、破滅型漫画家・西原理恵子さんが、波瀾万丈の末、国民的マンガ家になり、世のお母さんたちに信頼されているというのは、まさに「サイバラ・サーガ」だよなあ。
24時に就寝。
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