じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

人は、どんな病気であっても、命が尽きるまでは生きているし、幸せを感じる瞬間もあるのだ。

早番だったので、6時に家を出て病院で待機。
 それでも、救急車がどんどん来るわけではないし、夜ずっと当直しているよりは、はるかにマシなのだけれど、やっぱり、1日がけっこう長く感じる。

 お昼に、小林麻央さんの訃報を知った。
 驚いた、とか、悲しい、というよりは、ああ……と絶句してしまう。
 後で海老蔵さんの会見を観て、涙が止まらなくなった。
 きっと、覚悟はしていたのだと思う。
 でも、覚悟している、ということと、それが実際に起こってしまうことの間には距離があるのだよなあ。
 この訃報に対する、さまざまなメディアの対応やネットでの反応などをみていて、なんだかちょっと悲しくなった。ネットではなんでもリアルタイムでリアクションできるのだけれど、それだけに、沈黙することの意味も大きいのではなかろうか。せめて、少しの間くらいは。海老蔵さんが、自分の言葉で語るまでくらいは。
 ああやって、舞台の合間に会見を行ったのも、ブログで多くの人とつながることで麻央さんが「生きがい」をもらっていた、という感謝からなのだと思う。
 病気だからといって、ずっと「闘病」して、つらい顔ばかりみせなくても、かわいそうだ、と言われてばかりじゃなくてもいい、というのを彼女は教えてくれた。
 僕は小林麻央さんがここまで生き抜いてきたこと、最後まで希望を語り続けてきたことに圧倒されたし、感謝と拍手を贈りたい。
 人は、どんな病気であっても、命が尽きるまでは生きているし、幸せを感じる瞬間もあるのだ。
 「心残りはあると思う」
 そうだよね、でも、彼女がやってきたことは、これから病気と闘う人(もちろん僕も含めて)に希望の種をまいたはずだ。
 ああ、でも、孤独で、誰からも心配してもらえず、経済的にも苦しい、そんな癌の患者さんも少なからずいるんだよな。
 

 交流戦後最初の試合。カープマツダスタジアムでの対阪神
 嫌な相手だなあ、と思っていたのだが、初回から打線が爆発し、ジョンソンもまだ本調子ではないらしくヒットはけっこう打たれたものの大量点に守られて要所を締めて、13対3の快勝。こういうとき、7点くらい明日に繰り越せればなあ、と思う。

 24時に就寝。


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