じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

日野原重明先生は、最期まで、日野原先生らしく生きることができた、稀有で幸運な人だったと思う。

 連休明けということもあり、朝からけっこう忙しかった。
 基本的にそんなに忙しくない病院なのだが、ときどき、こういう日もある。

 遅めの昼食を摂るために医局に戻ってきて、日野原重明先生の訃報を知った。享年105歳。
 胃ろうや延命処置は希望されず、苦しむこともなく息を引き取られたとのこと。
 人は、なかなかその生きざまに見合った命の終わりを迎えられないものだけれど、日野原先生は、最期まで、日野原先生らしく生きることができた、稀有で幸運な人だったと思う。神様にも愛された人だったのかな。
 「よど号事件」の飛行機に居合わせてしまったのが昭和45年(1970年)というのを知って計算してみたら、その時点で、先生はもう還暦近くだったのか……
 それを思うと、僕もこれからまだ、何かできるのではないか、という気がする。


 生涯現役を貫いた人だったけれど、以前、日野原先生に指導を受けたという先生に聞いた話では、患者さんには優しかったけれど、指導医としては、厳しいところもあったそう。理不尽な厳しさではなく、医者として自分の仕事に責任を持つように、と常々仰っていたとのことだ。


 謹んで御冥福をお祈りします。
 でも、僕なんかがお祈りしなくても、日野原先生は、きっと、あちらでも幸せにやっていかれているのではないか、と思うよ。

 
 巨人の山口投手が、暴力事件の疑いで登板回避か、というニュースをみて驚いた。
 事実ならば、酔っぱらって病院で暴れるなんて、病院で働いている人間としては、最も「勘弁してくれよ……」と言いたくなる人じゃないか。
 まあ、疑いの段階であれこれ言ってもしょうがないのだが、FAで巨人に行くっていうのは、プレッシャーがかかるのかな……


 夜、映画『メアリと魔女の花』を鑑賞。
 ネットでの評判よりは面白かったような気がする。
 でも、ジブリっぽくつくろうとしたことで、かえって、「ここが違う」「なんか物足りない」みたいな反応を引き起こしてしまった感じだなあ。
 映画館を出たら、気温が下がっていて驚いた。
 ぬるい風が強く吹いていて、半袖だと寒いくらいだった。

 25時に就寝。
 

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