じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

第157回は、静かな芥川賞・直木賞だったように思う。

 午前中外来や検査など。
 最近はけっこう仕事も増えてきた気がする。それでも、いちばん忙しいときが、以前のけっこう余裕がある日くらいではあるのだが。ただ、これからまた書類仕事とかが増えていくからなあ。
 それに、忙しいのはなかなか慣れないし、少し休むとすぐ適応できなくなってしまうのだが、ラクなほうはすぐに慣れて、あれこれ言いたくなってしまうところがある。

 カープは甲子園での阪神戦。
 2点先制されたものの、昨日勝っているから、この3連戦で1勝しておけば慌てることはないな、と思いつつ、ときおり途中経過をみていた。
 結局、カープは逆転した上、終盤の猛攻で14対3の圧勝。甲子園で勝ち越したのは出来過ぎなくらい。
 新井さんが通算2284試合で、「ミスター赤ヘル山本浩二さんの記録に並んだ。新井さんの場合は、カープ以外のユニフォームでの記録も含まれているのだが。
 「子どもの頃から憧れ、球場でも応援していた」というカープのレジェンドと、ついに並んだのか……
 ミスター赤ヘル山本浩二は、僕の子どもの頃のヒーローでもあった。バラエティ番組でいじられている姿からは想像できないかもしれないが、勝負強いバッターだったんだよねえ。
 あらためて確認するまでもないのだが、新井さんは僕より年下なのだ。憧れのスポーツ選手って、ずっと自分より年上のような気がするな。
 高校球児が自分より年下になり、プロ野球選手もみんな自分より若くなり……鈴木誠也あたりになると、年齢だけなら、僕の子どもでもおかしくないんだな。
 ああ、年を重ねるというのは、自分が年上になるというより、周りに若い人が増えていく、ということなのかもしれない。
 世界最高齢として知られていた時期の泉重千代さんが、好きな女性のタイプを聞かれて、「年上の人」と言っていたのを思い出す。
 ユーモアって、身体にとっても大事な気がする。


 第157回芥川賞直木賞発表。
 芥川賞は沼田真佑さんの『影裏』、直木賞佐藤正午さんの『月の満ち欠け』。
 某ネットニュースでみたら、「ふたりは初受賞」と書いてあって、ちょっと笑った。
 芥川賞は、今村夏子さんの『星の子』が、けっこう推されているような雰囲気で、直木賞は、そろそろ宮内悠介さんか柚木麻子さんか、と(作品は未読で)予想していたのだけれど、今回は静かな芥川賞直木賞だったように思う。
 受賞者のパフォーマンスばかりが話題になっても仕方が無いのだけれど、これはこれで、少し寂しくもあり。
 とりあえず、受賞作を読むのが楽しみだ。

 25時に就寝。


月の満ち欠け

月の満ち欠け

身の上話 (光文社文庫)

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