平日休みなのだが、みんなそれぞれ用事や仕事があるため、ひとりで映画館に行き、『君の膵臓をたべたい』を観てきた。
ちょうど行きつけのシネコンのサービスデーで、1100円だったこともあり、けっこうな賑わい。
まあ、どうせお涙頂戴ものの青春映画なんだろうけどさ、『セカチュー(世界の中心で、愛をさけぶ)』みたいなもんだろ、とは思っていたのだが、なかなか評判が良いのと、『トランスフォーマー』って気分でもないのとで、これを選んだのだ。子どもたちが観たがることもなさそうだし。
原作に対しても、「こんな子に向こうから言い寄られて翻弄されるっていうのは、内向的男子の夢だよね、でも、実際にそんな女の子いないから、感じの良い子はみんなイケメンに行くから、そもそも僕は男子校だったし、はいはい」みたいな斜に構えて読んでいたのだよなあ。
今回、この映画を観て痛感したのは、人は文章で書かれた物語は比較的客観的に受け取ることができるけれど、映像で観せられると弱い、ということだ。
浜辺美波さん、かわいいじゃねえか。表情の変化がまた良い。
正直、僕が高校生だったら、こんなの見せられたら、「こんな女の子、いるわけないだろ、ベタな難病もので感動スイッチ連射しようとしやがって!」と苛立つと思う。
でも、僕はもう40代半ばのオッサンなので、ファンタジー小説みたいなものなんだよな、これ。エルフとかドワーフとかホビットなんていねえよ!なんて言うのは不粋じゃないか。
浜辺さんが演じる山内桜良を観るための2時間。だが、それがいい。
余命短い病人なのにあまりやつれていなくても、この映画版で付け足された「その後」の設定では、結局、桜良が周囲の人に与えた影響とは何だったのか、と言いたくなるので、蛇足でしかなくても、結局、危なくなさそうな男子を翻弄してみたかっただけなのではないか、と疑問になっても、浜辺美波さんが魅力的だから許す。
僕が高校生のときにこの映画を観ていたら、もう少し心を開いてみよう、と思ったかな。
でも、そうやって、「人と触れ合うことに喜びを感じていた」はずの桜良がああいうことになってしまうのは、作者の皮肉なのだろうか。
他の用事も済ませ、夕方に帰宅。
今日のカープは、ナゴヤドームで、また中日に負けた。九里も最近厳しいなあ。
25時に就寝。
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