じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

映画『ユリゴコロ』における、吉高由里子さんの「メンヘラ役」の凄さについて

 朝はだいぶ涼しくなってきた。
 彼岸も過ぎたし、衆議院も解散したし、もう秋だよねえ。
 9月も、もう終わりなのだな。

 仕事を終えて、映画館へ。
 どれにしようか、と迷ったと言いたいところだが、あまり選択肢が多くもない時間帯で、『ユリゴコロ』にした。
 原作を読んだときには、「徹頭徹尾感情移入できない小説だな」と思いつつも、最後まで一気読みしてしまった記憶があるのだが、吉高由里子さんの「メンヘラ役」は上手すぎる。これも、『蛇にピアス』のイメージが強いから、なのかもしれないけれど。
 今回は、あのレベルの露出はないので、その点は残念といえば残念だが、いきなり脱いだところからスタートして、人気女優として活躍している吉高さんって、けっこうすごい。「落ち目になったから脱いだ」なんて言われる人は多いけれど、まさに裸一貫からのし上がってきた、という感じ。でも、吉高さん自身には、そういうギラギラしたオーラみたいなものはなく、むしろ、観客の心を映し出す鏡みたいな存在なんだよなあ。
 子どもの頃の「人を殺すことにエクスタシーを感じていたシーン」や、「リストカット友達」のところは、かなりきつかったけれど、後半は、「そんな空虚さにとらわれていた美沙子を思いのままにしようとする男たち」のほうが虚しくもみえた。ただ、いくらなんでも、警察の捜査能力を甘くみすぎているのではないか、という気はしたのだが、動機がわからない、突発的な事件の場合は、犯人を絞るのは難しいのかもしれないな。今だったら、監視カメラやNシステムであっさり逮捕されそうなものだが。そもそも、すごい偶然が多すぎるぞ君たちは。
 最後は、なぜか『キングスマン』みたいになっていて、笑いがこみあげてきて困った。なんなんだこの映画は。
 何が言いたいのかよくわからないのだが、何かを無理やり伝えようという作品よりも、面白かったのが不思議だ。
  
 秋のG1緒戦のスプリンターズSの枠順が出た。
 これは本当に難しい、と言いたいところだが、素直に考えれば、短距離G1で良績を続けているレッドファルクスで良いのかなあ。
 メラグラーナを懲りずに狙ってみようと思っていたのだが、「外枠のほうが結果が出ている」というこの馬、今回は5枠9番と真ん中で、やっぱり迷う。

 24時に就寝。


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ユリゴコロ (双葉文庫)

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