イチロー選手のマリナーズへの移籍(復帰)が決まったらしい。
44歳という年齢もあるし、選手の移籍が停滞しているというメジャーリーグのなかで、もう難しいのかな、とも思っていたのだが、とりあえず行き場が決まったというのはめでたいことだ。
とはいえ、「最初に所属した球団に戻るというのは、引退の時期が近づいている、ということだ」というメジャー事情通のツイートをみると、まあ、そういうことだよな、とも思う。
ただ、そんなふうにして「引退への花道」みたいなものを歩める人はごく一部ではあるのだ。
個人的には、イチローほどの実績を残してきて、もう40代半ばになった人が、今のようなサブの立場でも現役にこだわるということに、ちょっと考えてしまうところもある。
あれほどの選手で、レギュラーで活躍できるという状況でもなければ、コーチや評論家として、あるいは他の事業などに転身するほうが、本人にとっても、そのスポーツにとっても時間を有益に使えるのではないか。
イチローの場合、他人にとやかく言ったり、経営したりすることに関して、自分は向いていない、と考えていそうな気はするけれど。
しかし、第二の人生をはじめる、という点では、やはり、早いほうが良いのではないか、とは思うのだ。
前巨人の村田修一選手は日本国内の独立リーグでプレーすることになったらしい。
サードをちゃんと守れて、長打力もあり、まだレギュラーでもやれるくらいの村田選手。
純粋に戦力として考えれば、右打ちでサードが守れる長距離砲って、まさにカープにうってつけなのだが。
まあ、現状では獲得しないのもやむなし、というのもよくわかる。安部が開花し、西川、美間と競争させていこう、という中で、村田をベンチには置きにくかろう。新井さんが戻ってきたときも、いまさら新井かよ、守るところないだろ、みたいな感じではあったのだが。
ファンからみたら、どこの球団も、そんな感じで、結局、手を上げないのかもしれないな。
実際は「それなりに実力・実績があるだけに、使い方が難しくて二の足を踏んでいる」だけなのに、性格に難がある、とか、派閥をつくるタイプ、とかいう風評が広まって、さらに手を上げにくくなってしまっているのが実情ではなかろうか。
村田選手に関する報道やネットの書き込みをみていると、人のうわさなんて、本当に無責任なものだし、ある人への評価というのは、誰かひとりによって作られるものでもないというのもわかる。
それでも、圧倒的な力のある選手なら、多少人間性に問題があっても、どこかが獲りにいくはずだ。
「現在では、代打や控えとして獲得するのが妥当なくらいの能力」だと自他ともに納得できる選手であれば、かえって動きやすそうなんだけど。
そういえば、カープから自由契約になった梵はどうなったのだろうか。
中年・ベテランの身の振りかたというのは、本当に難しい。
自己評価と他者からの評価は若いころよりもギャップが大きくなりがちだし、周りは「将来性」みたいなものを加味し、本人は「今の実力をみてくれ」と思うものだから。
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