今日もまた暑いな……と思っていたら、お昼過ぎから急に雨が降ってきた。
仕事場を出るときには、過畦も強くて肌寒いくらい。
気温の変動が激しい時期だなあ。
仕事を終えて、映画館へ。『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を観賞。
ベトナム戦争の戦況が不利なことを知りながら、アメリカの上層部がずっと戦争を続けていたことを証明する文書の公開をめぐる、ワシントン・ポストの葛藤を描いた作品。
ネタが欲しいメディアと、自分たちに都合の悪いことは書いてほしくない権力者の関係というのは、「馴れ合い」になってしまうことが少なくない。しかし、これは1970年代初めの話で、アメリカはそれを乗り越えてきたのだよなあ。
いまの日本にも存在している「報道の自由と国家機密」と「メディアと権力との癒着」の問題は、半世紀前のアメリカにもあったのだ。
ただ、いまのアメリカにも、権力寄りのニュースを発信しているメディアはある、というか、かなりの勢力を持っている。権力者とメディアが、国民にとって理想的な緊張関係を保つというのは、すごく難しいことなのだろうな。
経済活動としてみれば、よほど大きな事件でもなければ、政府批判よりゴシップ記事のほうがウケることも多いのだろうし。
日本の新聞社の政治記者の人たちにもこの映画、観てもらいたい。
メディアが信頼されなくなっているのは、彼らが権力者の顔色ばかり見て「報道」していたり、本当に大事なことを国民に伝えなかったりし続けているからではないのか。
「報道の自由」というのは、ゴシップや他人のプライバシーを暴きたてるためだけの「自由」ではないはず。
ただ、自分の仕事を失ったり、罪に問われたりするリスクを引き受けて報道する、というのは、やっぱり、簡単なことではないのだよね。そういう実感も伝わってくる作品だった。
ペンタゴン・ペーパーズ 「キャサリン・グラハム わが人生」より
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