じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

ハリルホジッチ前監督は「私をゴミ箱に捨てたような状態」と言った。

 お昼まで仕事。
 仕事が半日というのはありがたいのだが、半日だと思うと、それはそれでけっして短くはない時間だな、という気もする。まあ、贅沢な悩み、ではあるんだけれども。

 サッカー男子日本代表のハリルホジッチ前監督が来日。羽田空港で短時間メディアに対応したそうだが、その中で「私をゴミ箱に捨てたような状態」とまで言っていたのには驚いた。サッカー協会側からの発表では、「話はついている」ような感じだったのに。通訳をしてきた人まで嗚咽していたというのだから、ハリルホジッチさん側としては「信じられない出来事」だったということなのだろうな。
 僕はハリルホジッチ監督が男子日本代表をワールドカップに導いたのはすごいことだと考えているし、出場を決めたオーストラリア戦での「ここ一番での勝負強さ」に賭けてみよう、と思っていた。
 今回の監督交代については、「このままではワールドカップでの惨敗が目に見えているから、一か八かショック療法をやってみよう」ということなのだろうと解釈してはいるけれど、それにしても、ハリルホジッチさんがあえて日本に来てまで何かを訴えようとしていることに、ちょっと驚いてもいる。
 僕は世界のサッカー事情に詳しくはないけれど、時期はさておき、代表監督の更迭や交代というのは、そんなに珍しいことではないし、違約金ももらえるはずだ。ハリルホジッチさんであれば、再就職のオファーも少なからずあるだろう。今回の日本サッカー協会の対応に不満があるとしても、ここで揉め事を起こすより、もらうものをもらって、次のことを考えるほうが合理的なのではないか。いやむしろ、あのままワールドカップ本戦で惨敗するくらいなら、ここでクビになっておいたほうが、キャリアに傷がつかないのではないか。
しばらく前、ハリルホジッチ前監督の身内の病気のことが報道されていて、それもあって、ハリルホジッチさんの意向もくんで、今回の退任になったのではないかと想像していたのだけれど、そういうわけでもなさそう。
新監督が発表された後にもかかわらず、来日してまで訴える、ということは、よほど納得できないか、それなりの成績を残せる自信があったのか。後者だとしたら、任せてみたかった気もする。
結局、この交代劇の評価も、ワールドカップの結果しだい、なんだろうけど。


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