月曜日ということもあり、けっこう仕事が多かったので、疲れはてて帰る途中で、ワールドカップの決勝トーナメントの日本代表対ベルギー代表の試合が今日の深夜だということを知った。すっかり、明日の夜だと思い込んでいた……
夜遅く、24時を過ぎるような時刻の表記って、統一できないものなのだろうか。感覚的には、月曜日の27時というのが正しいのかもしれないけれど。
午前3時から2時間くらいというのは、ずっと起きていて観ると終了後に寝付いて起きて仕事に行くのはつらそうだし、仮眠して起きるにしても睡眠不足になることは確実だ。でも、ベルギー代表はかなり強そうだから、とりあえず3時直前に起きて、ちょっと試合をみて、すぐに不貞寝ってことになるかもな、と思いつつ、24時くらいに寝た。
なんとか試合開始直前に起きて、頭を枕に置いたまま試合観戦。前半は、ベルギーに完全に押し込まれて、いつ失点するかとハラハラさせられつつも、なんとか0-0で折り返した。なんとかがんばってはいるものの、豪雨のなか、決壊寸前の堤防を見つめているような気分。
ところが、後半に入って、試合の流れが変わった。
後半3分に乾のゴールで先制!
えっ、先制しちゃったよ、と驚いていたら、その4分後には原口の凄いミドルシュートが決まって2-0と2点リードに。
これ、もしかして、勝っちゃうんじゃない?サッカーって、1点ずつしか入らないし。ベルギーだって、ここで勝っても次がブラジル戦だから、ちょっとモチベーション落ちているんじゃないかな……
ベルギーが攻勢に転じるも、日本が2点リードのまま、後半も残り時間は半分くらい。
そこで、ゴール前にベルトンゲンがヘディングしたボールが、ふわっと高く舞い上がって、ここしかない、というタイミングでゴール前に落ち、そのままゴールラインを割った。
狙って打ったシュートならものすごいけれど、たぶん、偶然あそこに行ったのだよなあ。これで、一気に流れが変わった感じ。
これまでは、2点差ということにベルギーも焦っていたように見えたのだが、1点差になって息を吹き返したようにみえた。
これなら、あと1点で追いつける、同点になれば勝てる、と。
逆に、日本代表は、まだ1点勝っている状況にもかかわらず、余裕がなくなってしまった。
わずか5分後に、フェライニのゴールで、2-2の同点。
いや、まだ同点だ。負けたわけじゃない。でも、これだけ押されていると、試合終了直前に勝ち越して、なんとか逃げ切るしかなさそう。
もうすぐアディショナルタイムも終わり、延長か、という時間帯に、日本はコーナーキックを得た。しかしながら、キーパーがボールをキャッチすると、ベルギーは怒涛のカウンター、これがいちばん危ないパターンなんだよ!なんとか止めてくれ!という祈りは届かず、シャドリの決勝ゴールが突き刺さった。
そして、このゴールを待っていたかのような、試合終了の笛。
なんか、漫画みたいだな、2点ビハインドの絶体絶命の状況から追いつき、試合終了直前の決勝ゴールなんて……
残念だったのは、ベルギーが南葛役だった、ということだ。
「何が足りなかったんでしょうね……」と西野監督は語っていたけれど、僕は正直「なんでここまでやれたのだろう」と思っていた。
初戦のコロンビア戦の試合開始前までは、ここでぼろ負けして、あとは消化試合になるんじゃないか、と半ばあきらめていたのだから。
今日は乾、原口のゴールもすごかったし、勝つべき、とまでは言えないけれど、勝っておいてほしかった試合だった。ここまで来て、「よくがんばった」で終わるのは悔しい。僕は長年いろんなものをみてきて、「この経験を活かして、次はもっと上位に!」という人やチームの多くのピークが「この経験」のときになってしまうことを知っている。チャンスの女神に後ろ髪はない、とよく言われるけれども、今回こそが、最大のチャンスだったような気がするのだ。そんなことは、西野監督も長谷部選手も長友選手も、みんながわかっていたはずだ。
もちろん、これからも日本のサッカーは成長していくだろうけど、他の国も退化していくわけではない。中国あたりが台頭してくるかもしれない。力があっても、結果が出ないこともある。僕が生きているうちに、日本がワールドカップでベスト8に入れる最大のチャンスだったのではないか。もちろん、ずっとこうしてワールドカップが楽しめるような世界が続けば、という前提ではあるのだが。
あらためて考えてみると、2点リードしたところで、少しでも時間を引き延ばして、守りまくる、あるいは、守備的な選手を入れる、という選択肢をとらなかったのは、前の試合の最後の10分の「消極的なプレー」が国内外で責められた、という伏線もあったような気がする。
もちろん、そう簡単に守り切れるようなものではなかっただろうけど。
まさか7月まで日本代表チームを応援できるとは思っていなかったので、本当に感謝している。
おかげで、僕の憂鬱な6月をなんとか乗り切ることができた。
そして、結果的には、ハリルホジッチ監督が鍛えたチームを西野監督が運用する、というのは、この両監督の長所を組み合わせることになったようにもみえるのだ。サッカー協会がそれを狙っていたかどうかはさておき。
この大会と監督交代劇がどう総括されるのか、というのも気になるところだ。
ベルギーはやっぱり強いな、世の中そんなに甘くないよな、という納得感と、ここまで来たのだから、なんとかならなかったのか、という無念さが入り混じってくる。僕の場合、試合終了直後は前者だったのが、少し時間が経つにつれ、後者の思いが大きくなってきている。
西野監督が、試合終了後、最初に選手たちにかけた言葉は「シャワーを浴びろ」だったという。
僕もシャワーを浴びて、自分の場所で自分の仕事をしよう。今日は、長い一日になりそうだ。
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