じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

長男と一緒に病院を受診して、驚いたこと。

 子供たちが夏休みに入って、最初の平日休み。
 遊びに行く約束をしていたのだが、長男の目がゴロゴロするという訴えがあり、眼科を受診してから遊びに行くことになった。
 個人経営のクリニックを受診するたびに、つい、同業者目線で、施設とかスタッフの動きとか、患者さんへの対応をみてしまうのだが、今日受診した眼科で「おや?」と思ったのは、待合室に本が一冊もないことだった。たいがい、クリニックの待合室には週刊誌や子供用の絵本などが置いてあるものなので。だが、あらためて考えてみると、ここを受診する人は「目の調子が悪い」わけで、そういう人たちに「読むもの」は適切ではない、ということなのかもしれない。テレビはとりあえずあったから。
 一緒に病院を受診して驚いたのは、長男が、看護師さんの病状への質問に対して、簡潔かつ適切に、テキパキと答えていたことだ。もちろん、親の欲目というのはあるのだろうし、看護師さんの質問のしかたも上手かったのだが、我が子ながら、これで小学生かよ、と思いながら聞いていた。男子三日会わざれば、刮目して見よ、という言葉があるのだが、こういう「外向きの顔をしている子供たち」をみると、成長していることを感じずにはいられない。その一方で、親がだらしないから、こうして早く成長していくのかな、などと、ちょっと感傷的にもなる。
 病状としてはたいしたことはなさそうだったので、ひと安心し、あとは次男と猛暑のなか公園で遊んだり、ゲームセンターに行ったりした。

 サッカー男子日本代表の監督に、森保一さんが就任した。サンフレッチェ広島での実績もあり、「現状、日本人としてはナンバーワンの監督」であることは間違いあるまい。年齢的にも49歳とまだまだ若い。外国人監督で途中解任が続いた、という最近の状況を踏まえて、ということなのだとも思う。
 森保監督に関して唯一不安なのは、監督自身に海外での指導者経験がない、ということなのだ。
 ザッケローニ監督のことを書いた『通訳日誌』を読んでいて思ったのは、日本代表監督というのは、日本人の選手たちにとって、「世界を知るための窓口」みたいな存在だということだ。その選手が、世界レベルではどのくらいの実力なのか、どんなプレースタイルが向いているのか、海外移籍をするとしたら、どんなリーグが良いか、などについて、ザッケローニ監督は選手たちにアドバイスしていたそうだ。
 ただし、今の日本代表の選手たちは、指導者より先に海外で自らプレーして経験を積んでいるので、8年前ほど、代表監督にそういう役割は求められていのかもしれない。個人的には、日本代表・ベンゲル監督を一度は見てみたかったのだが。


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