昨日ちょっと頑張りすぎたこともあって(といっても、パーティ的なものに出ただけなのだが)、今日は一日おとなしく過ごしていた。しかし、ああいうものに参加するたびに、責任ある立場の人というのは、土日でもこういうイベントに付き合いで顔を出したり、夜も会食がたびたびあったりして、人生大変だな、と痛感する。偉くなったり収入が高い立場になるというのは、大概、自分の時間を減らすことにつながる。いや、そういうのを「世の中のためにやっている」とか「自分は成功している」と思えるような人じゃないと、偉くなれないのだろうな、きっと。
小倉記念、都合がつけば現地で観たかったのだが、昨日の予定もあって結局家で少しだけお金を賭け、少しだけプラスになった。最後2着争いでちょっとヒヤヒヤしたけれど、勝ったトリオンフは本当に強かった。まだ4歳だし、今後は大きなところでも……と思うのだが、春の中央競馬でのレースっぷりをみていると、小倉巧者か夏馬、という可能性もあるのかな。
鞍上の武豊騎手が、優勝騎手インタビューで、今日の小倉競馬場が入場者レコードを記録したという話題を振られて、
「あらためて竹内涼真さんのスゴさを知りましたね。負けずにがんばります」
と笑顔で答えているのをみて、「武豊さん、これがスーパースターの余裕ってやつなんだな」と感心してしまった。
いやしかし、僕が武豊という人の「競馬界の代表」としての振る舞いの見事さがわかるようになった一方で、肝心の武さんは、あんまりG1レースに勝てなくなってもいるのだよなあ。
それでも、こういう日に武豊がメインの重賞に勝つのは、やっぱり絵になる。
僕にとっては甚だ残念ではあるが、まだまだ武さんには頑張ってほしい。
夜、村上春樹さんのラジオ番組を聞いた。
言われてみれば、村上さんの声を聴くのは、これがはじめての気がする。
好きな音楽のジャンルとか、マニアックな印象から、山下達郎さんのような声や喋りをイメージしていたのだけれど、この番組での村上さんは、朴訥な喋りのなかに、ユーモアをまじえる穏やかな人、という感じだった。
もっと自作の話とか、先日新聞に寄稿していたオウム真理教事件のこととかを語るのではないかと思ったのだけれど、あまり村上さんのことを知らなくてもカーステレオから流れてきたら心地よい、そんな番組になっていた。
「僕が好きな言葉をひとつ引用させてください。スライ・ストーンのリーダーの言葉なんですけど、『僕は、みんなのために音楽をつくるんだ。誰にでも、バカにでもわかる音楽をつくりたい。そうすれば、誰ももう、バカではなくなるから』いい言葉ですよね。僕はすごく好きなんです」
正直、村上さんの作品が「バカにでもわかる」かどうかは微妙なのだけれど、村上さんは、書くことによって、世の中を少しでもマシにしようとしている人なのだな、とあらためて思う。
「僕は意外にというか、けっこう楽しかったです」「それでは、今日はここまで」
ぜひ、また村上さんの生声を聞いてみたい。今度は、少し作品についてのディープな話もしてくれると嬉しい。
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