じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

吉澤ひとみさんが「普通に生活できる」日は来るのだろうか。

 吉澤ひとみさんが保釈され、7秒間頭を下げ、被害者に謝罪している映像が流れていた。
 人間の内心というのはわからないのだが、なんであんなことをしてしまったのだろう、仕事の前夜にあんなに飲まなければ、とか、仕事に遅刻してもタクシーを使っていれば、とか、思っているだろうなあ、こうなってみれば。
 あの日、仕事に遅刻したとしても、ここまで致命的な事態には陥らなかったはずで、遅刻しそうだ、という気の焦りとか、今日は大丈夫だろう、という思い込みというのは、人生をこんなに狂わせてしまうものなのだ、と痛感せざるをえない。
 それにしても、こうして吉澤さんの映像をみていると、この人はいつか世の中から許されることがあるのだろうか、どうしたら許してもらえるのだろうか、と考えずにはいられない。
 もちろん、あんな事件を起こした直後で、すぐに許す、という話ではないけれど、幸いなことに被害者は軽症だった。まあ、それも「運がよかっただけ」なのかもしれないけれども。
 世の中には、ほんのちょっとの油断のために、子どもや高齢者をはねてしまって人生を失う人だって少なからずいて、僕だっていつかそういう立場に陥ってしまうかもしれない。
 だからこそ、飲酒運転のような、明らかにリスクを高める運転をしてはいけない、という話ではあるのだが。
 人は、自分がやったことに責任をとらなければならない。
 だが、まだ幼い子どものことも考えると、親がずっと後ろ指をさされつづけるのはあまりにもせつない。
 芸能人としては無理でも、吉澤さんが、ひとりの大人として、普通に生活できる日がそんなに遠くないうちに来ることを、僕は願ってしまう。
 運転免許はもうダメだとしても。

 ただ、吉澤さんのような立場の人が、「普通に生活する」というのって、言葉で書くほど簡単ではないよね。本人にとっては、芸能人として生きているのが「普通」だったわけだし。