じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

それにしても、アーモンドアイは強かった。僕も参りました。

 出かけていて夜に帰宅し、秋華賞を観戦。
 アーモンドアイが勝つ、と思ってはいたものの、あらためて考えてみると、先行馬有利の京都内回りコースに、ステップレースを使わずにぶっつけでのG1なのだから、けっして楽観できる条件ではない。そもそも、いくらなんでも、これは人気になりすぎなのではないか。
 アーモンドアイが勝つとしても、単勝は1.2倍とかだし(最終1.3倍)、アーモンドアイからの馬連枠連も気になる馬との組み合わせを全部買っていては当ててもマイナスになりそう。これはもしかしたら、見るレースにしてしまったほうが良いのでは……と思いつつも、出先の慌ただしさに押されるように馬券を買ってしまって後悔していた。
 パドックでも本馬場入場でも、アーモンドアイは、やや気合いが乗ってはいるものの順調ではあったのだが、相手になりそうな馬たちが、カンタービレ、サラキア、ミッキーチャームと軒並みテンションが高くみえた。ラッキーライラックは馬体重増の分、太くはみえたけれど、走れそうではあったのだがなあ。
 レースは、そのラッキーライラックがゲートで待たされたのがストレスだったのか、ゲートの後扉をガンガン蹴っているなかスタート。ラッキーライラックは、あまりスタートが良くなく、少し前の馬たちに挟まれるような形になってやや中団の後ろのほうから。
 先行馬が揃っているし、経験の浅い3歳牝馬どうしなので、ハイペースを予想していたのだが、予想外にミッキーチャームの単騎逃げとなり、前半1000mは59秒台半ばのミドルペースとなった。
 ミッキーチャームがそのまま先頭に立ち、直線でも後続を突き放して逃げ込みをはかったところに、大外からアーモンドアイ!
 まさに次元の違う末脚でグイグイと伸び、ミッキーチャームを並ぶ間もなく交わすと、圧巻の牝馬三冠のゴールへ。
 ゴールするとき、ルメール騎手が勝ったのに首を左右に振って、「参ったなこれは」と呆れたような表情をしていたのが印象的だった。ルメール騎手はこの馬を信頼していたのだとは思うけれど、今日の勝ちは「この馬の強さのおかげ」だと心底ホッとしていたのではなかろうか。
 アーモンドアイはスタートもあまり良くなかったし、ペースも上がらず、京都の内回りという舞台設定なら、ミッキーチャームがこのまま押し切るのが「普通」のレースだったはず。
 正直、ルメールが「絶対勝てます!」みたいなコメントをしまくっていたので、「これは負けフラグっぽいな……」と思っていたのだが。
 あと、ミッキーチャーム、出先や録画で見たパドックの映像はちょっと入れ込んでいるようにみえた。強いといっても、北海道の芝で連勝していたので、洋芝巧者なのでは、と半信半疑であり、先行馬が多い今日のメンバーだと、揉まれて惨敗コースか、買って損したな……とレースまでは後悔していた。
 リアルタイムでパドックや返し馬をみていたら、この馬、買い目から外していた気がする。
 でも、結果的には、半信半疑ながらもこの馬を抑えておいたおかげで、なんとかほんのりプラス。今日は高配当が狙えるレースではなかった(というか、狙うのならアーモンドアイの負けに賭けるしかない)ので、馬券的にもホッとした。
 本当は、買わないでゆっくり三冠制覇を観るのが正解だったとも思う。
 
 これで秋のG1はとりあえず2つ当てたのだけれど、スプリンターズSレッツゴードンキの同枠ラブカンプーで枠連ゲットだったし、運勝ちとしか言いようがない。ただ、日常で不運続きなので、競馬だけでもラッキーだと救われる感じはする。

 それにしても、アーモンドアイは強かった。僕も参りました。


 CSファーストステージは、パリーグ日本ハムが取り返して1勝1敗で3戦目に。どちらにも肩入れしていない観客としては、こうなってくれたほうが月曜日の楽しみができる。
 セリーグは、なんと菅野がCS史上初のノーヒットノーランを達成し、巨人がヤクルトを完膚なきまでに撃破。
 ヤクルトは、本当に、巨人の引き立て役になるために出てきたような今回のCSだった。
 長い間ペナントレースを戦ってきた成果が、たった2試合で台無しの気分になるのが、CSの理不尽さではある。
 今回のCSがはじまる前、カープにとってはヤクルトのほうがやりやすいな、と思っていたのだ。カープとヤクルトというのは、ちょっと不安な投手陣を打撃でカバーして勝ってきた、同じような性格のチームで、投手力も打力も、少しずつカープのほうが上、だとみていた。同タイプのチームだと、ほんの少しだけ上でも、対戦成績には大きな差がつくことが多い。だから、今年のカープはヤクルト相手に強かった。いまの巨人相手だと、高橋由伸監督辞任で火がついたようにみえるし、かなり厳しい戦いになりそう。
 ただ、カープが初めてCSに進出し、阪神に勝って巨人と対戦したときのように、チームの盛り上がりなんていうのは、一度勢いが止まるとあっけないことも多いのだが。