じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「平成最後の有馬記念」は、けっこう「平成らしい」結果になったように思う。

 今日は有馬記念
 友だちの家でのクリスマスパーティに参加する子どもたちを送ったあと、家であれこれと悩む。
 「平成最後」だし、なんだかとんでもないことが起こるのではないか。オジュウチョウサン勝利とか、大万馬券とか……
 有力馬はほとんど外枠だしなあ……などと、迷った末に、去年の苦い経験から、レイデオロとミッキーロケットがいる6枠から同枠を含む総流し、というかなり弱気な馬券を購入することにした。レイデオロにもしものことがあっても、ミッキーロケットで楽しめるのではないか、という期待もあって。
 締め切り直前に、キセキの人気がどんどん上がっていって、これは、早めのオッズをみて買った人は、あまりに配当が安くなっていることに驚くのではないかと思う。ネット投票が主流になって、直前までパドックや返し馬、オッズの動きをみて買う人が増えたためか、けっこうギリギリの時間にオッズが大きく動くことが多くなっている。しかも、当たった!と思ったら、買ったときよりずっと安くなっていた、という悲しい配当が多いのだ。
 雨で稍重の馬場になり、荒れそうだった今年の有馬記念
 キセキがレースを引っ張って4コーナーまでは、このまま押し切るのではないか、と思った。
 ところが、今日の中山の直線は、けっこう長かった。
 直線半ばまで先頭争いをしていたキセキとミッキーロケットをブラストワンピースがまとめて外から交わし、そこにレイデオロシュヴァルグランが迫ってきた。
 しかし、最後はレイデオロもブラストワンピースと同じ脚色になり、ブラストワンピースがここで初めてのG1勝利。3着は15番枠で人気を下げていたシュヴァルグラン。この馬、枠順云々よりも、ボウマン騎手だと走るなあ。そもそも、内枠有利と思っていたら、今日の掲示板に乗ったのは二桁馬番ばかり。
 2枠3番のモズカッチャンは、去年のクイーンズリングが同じ枠で2着なら……と人気になっていたけれど、ほとんど見せ場なし。
 結果的には、けっこう堅くおさまったレースだったけれど、「法則というのは、それを誰かが見つけたとたんに崩れる」というのを見せつけられたような気がする。
 この秋は中央競馬のG1はずっと外国人騎手で、このまま外国人騎手が全部勝ってしまうかと思いきや、最後の最後に日本人の池添騎手が来た。そういえば、まだホープフルSもあるのか。
 馬券は当たったのだが、かろうじてプラス、くらいだった。というかこれ、買った時点より、枠連だいぶ安くなったなあ。けっこう締め切りギリギリに買ったのに。
 それでも、有馬記念というのは、「当たれば良い気分で年を越せるレース」なので、なんだかホッとした。
 平成最後の有馬記念は、大荒れでもサイン馬券でもなく、けっこう堅めの結果となった。あえて言えば、唯一の3歳馬ブラストワンピースの勝利で、「世代交代」ってことなのかな。
 「いろんな災害もあったし、日本はあまり元気がなくなってしまったけれど、日本には大きな戦争がなかった『平成』という時代らしい、地味ではあるが、多くの人が少しずつ幸せになったであろう有馬記念」といったところか。
 それにしても、オジュウチョウサン、最後まで単勝はけっこう売れていた。最終オッズでは、単勝つ9.2倍の5番人気だった。これまでの実績を考えると来る可能性は低いし、あまりにも過剰人気だと思っていたのだが、こんなに競馬の予想がデータ化され、専門誌も軒並み無印なのに、みんな有馬記念には「夢」を求めているのだなあ。9着だったけれど、レースでも、けっこう見どころがあったというか、武豊騎手が、直線で「あれ、これ、案外いけるんじゃね?」という感じで追っていたようにみえた。


勝負師の極意

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