じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

車の販売店の顧客対応というのも、少しずつ変化してきている、ということなのだろう。

 平日休みの日だったので、車の定期点検のためにディーラーへ。
 平日ということもあるのだろうけど、店内はけっこう静かで、これまでは点検中もパンフレットを持ってこられたり、飲み物はいかがですか?と尋ねられたりしていたのだが、1時間ほど本を読んでいるうちに「終わりました」ということで、簡単に説明を受けて終了。
 僕にとっては、このくらい放っておいてもらえるほうが気を遣わなくて済むのでありがたいのだが、車の販売店の顧客対応というのも、少しずつ変化してきている、ということなのだろう。ディスプレイされている新車も少なかったので、ちょうど、売り込みたい車がないタイミングだったのかもしれないけれど。
 夜、家庭教師の先生が来てくれたタイミングで、長男が眠気におそわれてしまい、椅子で眠りこけてしまうという状況に。眠いのは間違いなさそうだが、時間稼ぎをしているようにも見え、どうしたものかと困っていたのだが、先生は根気よく接しながら、簡単な問題をまず解かせ、少しずつ歯ごたえのある問題を出して、やる気が出るようにしていってくれて、やはりプロというのはすごいものだな、と感心していた。
 言っても聞かない、というのは、言い方が悪いことがほとんどなのだろう。すぐにキレそうになってしまう僕としては、見習いたいところ。
 塩野七生さんの『十字軍物語』の文庫版1巻を読んでいた。歴史年表レベルのことしか知らなかった十字軍の人間模様は、とても興味深いものだった。ある都市を征服した際に、十字軍が異教徒たちを徹底的に虐殺する、という描写を読み、うーむ、と思うのだが、1000年近く昔の話だと、「そういう時代だったのだな」とか言いようがなくて、指揮官に対しても、それほど嫌悪感を抱かず、「英雄譚」として消化してしまえることに気づく。
 歴史というのは、時間が経てば経つほど、庶民の悲劇は忘れられ、残酷さが薄らいで、英雄たちの「物語」になってしまうものなのだろう。
 原爆とかアウシュヴィッツも、1000年後には「まあ、昔の人は容赦なかったんだねえ」と読み流されてしまうのかもしれない。


受験と進学の新常識―いま変わりつつある12の現実―(新潮新書)

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