じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「自分の力ではどうにもならないもの、負けたときに感情の落ち込みが大きいものとの付き合い方」を変えていかなくては、と思う。


 ゴールデンウイーク最終日。
 東京行きや長男の塾通いの送り迎えや仕事などで、実質的に休みらしい休みは5月5日、6日だけだったのだが、それも宿題が済んでおらず家で過ごすことになってしまった。
 ゴールデンウイーク最後のカープの試合は、鬼門ナゴヤドームでの中日戦。アドゥワ誠投手が好投していたものの、中日の初先発・福谷投手を攻略できずに1対2で迎えた9回表。1アウト3塁の大チャンスに不調が続く田中広輔がキャッチャーへのファウルフライ。ここで代打に、不調が続く松山。これは万事休すか……それでもよく粘ったほうかな……とあきらめかけていたことろで、松山が執念のセンター前ヒットで同点に。
 9回裏は移籍してきた菊池保がなんとかピンチをしのぎ、10回に西川の満塁の走者一掃のタイムリーと安部の2ランで勝負あり。
 カープファンにとっては、最高のゴールデンウイークを締める試合になった。
 僕としても、おかげで連休明けのやる気が少し回復したのだが、中日ファンにとっては、イップスから復活して初先発で好投した福谷の勝ちがあと1アウトで消され、延長で打ちのめされて負けたというのは、つらい試合だったと思う。勝負事というのは勝ちがあれば負けもあるのは当たり前のことなのだし、いつも自分が勝つ側ではいられない。
 思い出したくもないが、昨日のNHKマイルカップの2着争いで、僕はカテドラルのハナ差3着でひどく落ち込んだのだけれど、ケイデンスコールが2着だったことで歓喜した人も大勢いたはずだ。もちろん、どっちが2着でもよかった、という人もいただろう。
 オッズ的には、どっちにしても外れだから、どっちでもいいや、という人が最も多かったと思う。
 それ以上に、競馬に興味がない、賭けていない、が圧倒的多数派か。
 僕にとってのこのゴールデンウイークの痛恨事というのは、大部分の他者にとってはどうでもいいこと、あるいは、ケイデンスコールのおかげで歓喜した、という結果でもあったわけで、野球にしても競馬にしても、自分ではどうしようもないことに対して、感情移入しすぎて一喜一憂するというのは、大人の趣味としては良くないのではないか、と寝つけないゴールデンウイーク最終日の夜に考えていた。
 基本的に、勝ったときの喜びよりも、負けた時の悔しさとか落ち込みのほうがはるかに大きいものだし。
 そういう「自分の力ではどうにもならないもの、負けたときに感情の落ち込みが大きいものとの付き合い方」を変えていかなくては、と思う。読書とか映画鑑賞とか勉強であれば、そういうものとは縁遠いはずだし。ただ、勉強というのも、他の人と自分の能力や努力を比べたり、成果を求めたりして、きつい思いをすることも多いのだよなあ。ギャンブルやスポーツチームの応援のように「他人がやることだから」と言い訳できないつらさもある。それに、自分から人生に波風を立てないと、生きるのは退屈すぎるのかもしれない。自分で賭けることや応援することを選んで目論見が外れて落ち込んでいるのは愚の骨頂ではあるけれども。


嫌われる勇気

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