じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「ただちに命を守る行動をとってください」

 朝、ゴオーーッというすごい音で目が覚めた。
 クーラーが壊れたのか?と思ったら、雨の音だった。昨日の夕方は、晴れ間が出ていて、「台風一過、だねえ」とつぶやきながら車に乗った記憶があるのに。
 結局、ときおり滝のような勢いになりつつ、ずっと雨。北部九州は、台風が通り過ぎてからのほうが、よっぽど酷い雨になってしまった。
 夕方、いきなり携帯電話がけたたましく鳴り響き、「緊急速報」を伝えてきた。
 まあ、病院内にいるかぎりは、外で起こっていることはいまひとつよくわからないのだけれど、このアラームを聞いたのは、熊本地震のとき以来だと思う。

 ネットや帰りに聞いていたラジオでは、僕が働いている地域に「大雨特別警報が発表されています」とのことで、「ただちに命を守る行動をとってください」と。
 そんなことになっているのか……
 でも、これを聞いて思ったのは、「ただちに命を守る行動」って、緊急時の指示としては、あまりにも曖昧ではないか、ということだ。

 ラジオの大雨情報では、「近くの避難所に行くか、そこまでの道のりが危険なら安全な建物か、自宅の二階などの高い場所にいるようにしてください。家のなかでも、崖から離れた場所にいるように」と、かなり詳細な説明がされていたのだけれど。
 実際、「緊急時にとるべき行動」って、ケースバイケースで、それぞれの現場で判断せざるをえないことが多いのだよね。
 でも、こうして一人一人の携帯電話に「命を守る行動をとってください」と表示されると、かえってみんな混乱しそう。
 結局、そうとしか言いようがない、というのもわかるのだが、緊急時に具体的な指示を出すと、それに従った人に何かあったら指示した側の責任問題になる、というような事情もあるのだろうか。

 少し渋滞していたものの、なんとか家にたどり着くと、なんだかぐったり。
 体重計に乗ったら、けっこう増えていて衝撃を受けた。
 仕事に少し慣れてきていて、仕事量のわりに食べ過ぎているのだろうなあ。

 ときどき聞こえてくる雨の轟音と雷に怯えつつ、24時に就寝。


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多職種連携で支える災害医療: 身につけるべき知識・スキル・対応力

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