じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

九州国立博物館で、特別展『王羲之と日本の書』を観てきた。

 まだ寒い日が続いている。
 今日は平日休みで、昨日と連休なのだが、当初の予定がキャンセルになったので、久々に九州国立博物館に出かけた。
 特別展『王羲之と日本の書』を鑑賞。

www.kyuhaku.jp


 正直、「書」というものにはこれまで全く興味がなく、小学校時代に、書道教室を先生と喧嘩してやめた僕としては(今となっては、大人となんで喧嘩したのか思い出せないのだが)、字が下手、というのはコンプレックスでしかなかった。書道教室の最終キャリアが、書道8級、硬筆6級だからな……かえって情けない。
 しかしながら、先日、伊集院静さんの書に関する本『文字に美はありや。』を読んでから、少し書にも興味が出てきたのだ。
 高橋英樹さんと高橋真麻さんが親子でナビゲーターをつとめているオーディオガイドも借りて、わかったような顔をして1時間ほど観てきた。
 僕の場合、書というものの良し悪しを判断する眼力はまったくなくて、それでも『関山』の文字に凄みを感じたり、足利尊氏湊川の戦いの3か月後に書いたという、あとは弟の直義にまかせて隠居したい、という手紙が、後半になってどんどん行間が詰まり、文字が小さくなっていくのをみて、「ああ、こういう書いている途中に感情があふれてきて、書き足りなくなってくる感じ、わかるような気がするなあ」と思ったりすることはできる。書そのものよりも、それを書いている人の心境みたいなものを勝手に想像してしまうのだ。
 絵を描いている姿より、文字や手紙を書いている状況や心境のほうが、僕には想像しやすい。
 その気になってみてみれば、書というのもけっこうおもしろい、ような気がする。
 あと、高橋真麻さんをバラエティタレント枠とみなしてきたのだけれど、オーディオガイドで真剣に説明している声をきいていると、けっこうちゃんとしたアナウンサーなんだな、と感心してしまった。

 最近、夕方の中途半端な時間に数時間寝てしまって、おかげで夜眠れなくなって寝不足で仕事に、というパターンが多くなっている。
 金曜日は早く出勤する日なので、早く寝ないと……と意識すればするほど、それがプレッシャーになって眠れない、という悪循環。
 

文字に美はありや。

文字に美はありや。

もっと知りたい書聖王羲之の世界 (アート・ビギナーズ・コレクション)

もっと知りたい書聖王羲之の世界 (アート・ビギナーズ・コレクション)