夜、高畑勲監督の『火垂るの墓』が放映されていた。素晴らしい作品であり、多くの人に観てもらいたいとは思う。だが、僕自身は見届けるのがあまりにつらい話で、途中で観るのを諦めてしまった。観る側のコンディションとか覚悟というのもあるのだよなあ。『パシフィック・リム』は、続編映画の公開に合わせて今日放映の予定だったのだろうから、1か月先だときついよね。こういうのって、配給会社とプロモーションのために決めていて、そう簡単には動かせないと思っていたのだが。至近に起こった事故や事件を思い出させる、という理由は別として。
サッカー女子日本代表チームは、オーストラリア代表と1対1で引き分けて、ワールドカップ出場を決めた。先制し、終盤に同点に追いつかれたのだか、このままのスコアなら両チームとも出場決定ということで、試合終了までの暗黙の了解タイムが新鮮だった。日本代表チームって、「いつでも全力プレイ!次の1点を取りに行け!」みたいな建前がテレビ中継では目立つのだが、今回はさすがに、やむなしの雰囲気。韓国を応援していた人たちは、スポーツマンシップはどこへ行った!と苛立っていただろうけど。
こういうシーンを観ると『キャプテン翼』で南葛が負けそうになった終盤に、相手チームが時間稼ぎをした「鳥かごだ!」を思い出す。
サッカー中継のなかで、この表現を使っているのを聞いたことはないのだが、なぜかずっと忘れられない。まあ、今回は同点で両チームともこのままで十分な状況での時間稼ぎなので、単なる「無言の談合」なんだけどさ。