じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

鳥谷選手の連続試合出場記録が止まった夜

 車でラジオを聴きながら帰っていたら、阪神ソフトバンクの試合の9回裏だった。
 1対0でソフトバンクがリード。阪神は同点に追いつくチャンス。
 しかし、実況している会うアンサーと解説者は、「今日、鳥谷選手の出番があるのか」をずっと気にしつづけていた。
 ここまで、1939試合連続出場している、阪神の鳥谷選手。
 スポーツ新聞のサイトで読んだのだが、今シーズン不調の鳥谷選手の連続出場について、阪神の金本監督は「本人と相談してみる(無理に試合に出さない、あるいは二軍での調整を命じる)」可能性に言及していた。
 9回、1点差で阪神が負けている状況だが、1アウト2塁でピッチャーが四球を出し、ランナーは1塁2塁。この試合展開で、鳥谷選手を出場させるとしたら、1塁ランナーの代走しかない、ような気がするが……結局、代走には他の選手が起用され、鳥谷選手の出番はなかった。
 というか、今日は交流戦の初戦でもあり、金本監督は、最初から出さないつもりだったのではないかとも思う。どうしても記録を繋げたければ、出場させる方法はあったのだから。メッセンジャー投手が好投して、負け投手にはなったものの、最後まで投げきったというのもあるのだろうけれど。
 僕は阪神ファンではないが、毎年のように守るポジションを変えられて、去年は復活したようにみえたのに、今年は先発出場も減っていた鳥谷選手は、ちょっと気の毒な感じはする。
 しかし、阪神のいまのスターティングメンバーをみていると、糸井、福留というベテランが中軸を打っていて、打線を考えると、この二人は外せない。
 そうなると、鳥谷選手まで優先起用していたら、世代交代がなかなか進まないだろう。
 試合は結局、そのまま1対0でソフトバンクの勝利。
 アナウンサーも解説者も、鳥谷選手の連続試合出場記録が止まったことについては、「寂しいが、致し方ない」という雰囲気だった。今日の試合展開で、ベストな選手起用をした結果でもある、と。
 鳥谷選手も「いつかは止まるものだし、いいときも悪いときも、けがをしたときも使ってくれた監督たちに感謝しています」と、語ったそうだ。
 記録が止まったおかげで、試合終了までにどこかで出さなければならない、というプレッシャーから監督も選手も解放されて、柔軟な起用が可能になったというメリットがある一方で、これで、出場機会がどんどん減っていくのかもしれない。
 先のことはさておき、1939試合っていうのは、やっぱりすごいよなあ。新人だった2004年9月9日から15年弱、阪神の一軍の試合にどこかで出場しつづけていたのだから。
 むしろ、ここまでよく我慢して出たし、出したという感じなのだが、記録が終わるときというのは、やっぱりちょっとせつないものはある。自分がファンのチームでなくても。

 今日のカープは、西武に完敗。
 中村祐太、1点負けで、2アウトランナーなし。ここはホームランだけは打たれてはいけない、相手も狙っている、という場面で、山川に見事にホームランを打たれてしまってがっくり。投げにくかったら、フォアボールで良い場面だったのに。山川の足も考えればなおさら。
 素人がみてもそう思う場面でも、何かに魅入られたように打たれてしまう。
 今日は、これで負けた、というシーンだった。