じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

映画『彼女がその名を知らない鳥たち』における、「ブラック蒼井優」の説得力

 G1レースのない日曜日。
 いろんな用事を少しずつ済ませて、けっこうのんびりできたような気がする。
 疲れているはずなのに、何かやらないと「休み」を有効利用したと思えない、というのは自分を苦しめているよなあ。
 旅行に出かけても、スケジュールの「空き」が落ち着かずに予定を詰め込んでキツい思いをしたり、待ち合わせの時間も早くつくと時間がもったいないからと、つい書店に寄ったり買い物をしようとして時間ギリギリになる、ということが多いから。
 先日読んだ、発達障害の人の仕事術の本に「休みは休みとしてスケジュールに入れておけ」と書いてあったのは、本当にその通りだと思う。

 寝る前に映画『彼女がその名を知らない鳥たち』をDVDで観た。
 うわー、ブラック蒼井優だ、とにかく出てくる連中がみんな酷いヤツばかり。なんかこれ、「全日本、感じ悪い人グランドチャンピオン決定戦」みたいな映画だな、きっついなあ、と思いながら観ていたのだけれど、話が動き始めてからは、この結末を見届けないと気になって眠れないな、という感じになってきた。
 徹頭徹尾「救われない」映画で、結局、悪いのは誰なのか、いや、そもそもこの世界は弱肉強食で、狡いほうが勝つだけなのか、なんてことを考えずにはいられなかった。
 どうしようもない男と、男運の悪い女。
 まあ、実際は、こんなにうまくはいかないだろう、とは思うのだけれど、蒼井優さんと阿部サダヲさんの役者としての説得力はすごかった。それにしても、蒼井さんエロいな。
 ただ、観終えて「はあ……」という溜息しか出ない映画ではある。いろんな意味で「すごい」のだけれども。