じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

マケイン上院議員は、「僕が憧れるアメリカの良き魂」だった。

 アメリカのマケイン上院議員が逝去。
 昨日、脳腫瘍に対する積極的な治療を中止する、という発表がされたばかりだったのに。
 マケインさんはベトナム戦争で捕虜になり、拷問に耐え抜いた末に、軍の高官の息子ということがわかって早期解放を提案されたが、アメリカ合衆国軍の行動規範 "first in, first out" に従って、自分より早く捕虜になった者が全員解放されるまで帰らないと宣言したそうだ。そして、戦争が終わったあとは、ひどい拷問を受けたにもかかわらず、アメリカとベトナムの関係改善に尽力している。
 大統領選挙に出馬したときも、選挙イベントに参加した女性支持者が「オバマは信用できない。彼はアラブ人だ」と発言した際、「違います。彼は家族を愛するまっとうなアメリカ市民です。彼と私は基本的な事柄について意見が異なるだけです」とたしなめている。
 もし、この硬骨漢がアメリカの大統領になっていたら、歴史はもっと良い方向に変わっていたのではないか、と想像したくなるのだが、対決した民主党の候補がオバマさんだったというのは歴史の皮肉と言うべきか。オバマさんは、アメリカでは「何も決められなかった」という批判もあるようだけれど、少なくとも日本の僕にとっては、かなり良い大統領だったと思うので。マケインさんが副大統領候補に、悪名高いサラ・ペイリンを指名したのも疑問ではあった。手段を選ばず勝ちにいったのかもしれないが、そういう、らしくない行動が、結局、大統領選でオバマさんに敗れた原因のひとつだったような気もする。
 オバマケアによって、多くの無保険のアメリカ人が救済されたのだが、トランプ大統領共和党の人々は、民主党の政策をことごとく変えようとして、オバマケアの廃止に動いたのだ。
 共和党でも一部にこの決議に造反した上院議員がいたのだが、この議員たちには強い圧力がかけられ、票読みでは、ギリギリでオバマケアは廃止になりそうな情勢だった。
 そこに、脳腫瘍の手術痕も生々しいマケイン上院議員があらわれて、オバマケアの廃止に反対票を投じたのだ。
共和党民主党も合意できる、より良い法案ができるまでは、オバマケアをやめるべきではない」と。
 
www.huffingtonpost.jp

 
マケインさんがやろうとしていた政策のすべてが(少なくとも日本にとって)素晴らしいものではなかったかもしれないが、この人の生きざまは本当にカッコよくて、「僕が憧れるアメリカの良き魂」だった。
もしかしたら、もう少し世渡り上手だったら、大統領になれていたのかもしれないけれど。


ソフトバンクは序盤に西武を6点リードし、これはもう楽勝だな、と思いきや、西武打線が後半に爆発して一時は8−6と大逆転。ああ、これが今シーズンのターニングポイントになる試合だな。
ところが、ソフトバンクが再度追いつき、延長12回の裏にグラシアルの満塁ホームランで劇的なサヨナラ勝ち。これで、首位西武と2位ソフトバンクのゲーム差は5.0となった。
まだまだ差はあるし、残り試合も少なくなってきたけれど、これはもしかしたら……という雰囲気が出てきたぞ。

カープは高橋昴也が打たれまくり、四球も出しまくりで早々のノックアウト。
うーむ、まだ若いし、発展途上とはいえ、そろそろ良いところも見せてくれないと……
久々に、カープのこんな惨敗を見た。


24時間テレビ』、例のごとく最後だけ見たのだが、みやぞんさんが本編放送時間内にゴールしたのが意外だった。『行列』にズレ込むのがお約束なのに。予定より時間があったのか、司会者が困って、その場にいる人に感想を求めて時間を稼ごうとしていて、周りももう話すこともなくなって、という状況が、ちょっと面白かった。
これはこれで、「想定外」だったのだろうな。
あと、あらためて聴いてみると『サライ』は良い曲ではあるけれど、『24時間テレビ』のエンディングにふさわしい歌詞なのか疑問になった。


fujipon.hatenadiary.com

炎と怒り トランプ政権の内幕 (早川書房)

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サライ

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