台風と雷神とファインニードル - じっぽ当直日誌・スーパーマイルド＠はてな

　台風24号が来る、ということで家で身構えていたのだが、たしかに雨風は強くて、なるべく外出しないほうがよさそうだけれど、絶対外に出ないほうがいい、というレベルでもない感じ。
　まあ、最近ちょっと忙しくもあったので、出かけない理由ができて良かったという面もある。
　家にいたらいたで、あれこれ用事もできるものではあるけれど。

　台風が来ているのに、本当にやるのか？とも思っていた中山のスプリンターズS。
　パドックでは馬がびしょ濡れになっていたのだけれど、コースはドロドロ、というわけでもなく、芝は稍重。こんな天候で稍重って、馬券が売れなくなると思って馬場状態を誤魔化しているのでは、と言いたくなったのだが、前のレースでも泥がはねまくる、というわけでもなさそう。
　とはいえ、10レースの雰囲気では前残りになりそうで、風もない、ということで、「雷神」モレイラ騎手のナックビーナスを本命に。同枠に今でも道悪の高松宮記念での圧勝が忘れられないセイウンコウセイがいるということで、どちらかは来るのではないか、と6枠から総流しをかけ、あとは、対抗のファインニードルがいる4枠から、アレスバローズがいる3枠とレッツゴードンキがいる5枠へ。『競馬BEAT』で麒麟の川島さんも言っていたけれど、宝塚記念のワーザーの大幅馬体減での2着に驚愕して以来、何が来ても、馬体重が大きく変動していてもそれでダメだと決めつけられないなあ、と不安になりっぱなしだ。今年の春のG１は、モズアスコットの連闘でのG１勝利もあったし、僕の競馬の常識というものが大きく揺らいでしまった。
　レースは、ワンスインナムーンが逃げ、2番手にラブカンプー。モレイラのナックビーナスは、その直後の絶好の位置どりにみえた。セイウンコウセイはナックビーナスの後ろ。
　1番人気のファインニードルは中団から、少し早めに手が動いている。
　この馬場だし、ペースは速めだけれど、前が残りそうだな。ナックビーナスも2着までは堅そう。
　さて、頼むぞモレイラ、そろそろ前を交わそうか。
　……あれ？
　ナックビーナスはワンスインナムーンを交わそうとするのだが、なかなか交わせず。伸びあぐねたまま、直線入口では並んでいたラブカンプーに突き放されていく。
　さらに内から、昨日4000勝の武豊のラインスピリット！聞いてないよ……
　万事休すにもほどがある、と思ったところで、外から凄い脚でファインニードルが差してきて、先に抜け出したラブカンプーをきっちり差したところがゴールだった。
　内を通った先行勢が上位を占めるなかで、一頭外から突っ込んできたファインニードルの強さが際立ったレースだった。2着はラブカンプー、3着にラインスピリット。
　前走の勝ちっぷりと「ゴドルフィンの一員としてのプライドにかけて」という陣営の言葉を信じるべきだった。前走のナックビーナスのほうが「うまくいきすぎ」ではあったのだ。
　ああ、ありがとう枠連。またレッツゴードンキと同枠にラブカンプーがいたおかげで、なんとか当てることができました……本命はナックビーナスだったので、「予想に負けたが、馬券はほんのちょっと勝った」という感じ。ラブカンプーは使い詰めでもう上積みはなさそうだし、この馬場なので大きな馬のほうが有利だろうと思っていたこともあり、枠連でなければ、ファインニードルとの馬券は買わなかったはず。
　所詮ラッキーパンチではあるが、ここで外すのと的中するのとでは、月曜日に向けての気分がだいぶ違うのだ。
　
　カープは台風が接近するなか、東京ドームで巨人戦。
　せっかくの大瀬良の勝ち投手の権利を最終回で中崎が台無しにするという結末に、今日は試合をやらなくてもよかったのでは感はあるものの、日程消化も大事だし、致しかたなし、か。CSでDeNAが上がってくるより、巨人相手のほうが、今のカープにはやりやすい感じはするし。
　なんのかんの言っても、去年のCSファイナルの悪夢は、未だに尾を引いている。
　正直、どこが上がってきても、いまのカープの状態だと、簡単じゃないだろうな、とは思うけれども。

　台風に沖縄県知事選に逃走犯の身柄確保にとニュース満載の日に西武ライオンズがリーグ優勝。
　先にソフトバンクが敗れて優勝が決まり、さらに西武も日本ハムに完敗して札幌ドームで胴上げ、というのは、想定できるなかでは最も盛り上がりにくい状況になってしまった。台風の影響で、西武ファンも札幌までは行けなかった人も多いだろうし。
　胴上げのときのスタンドの盛り上がりも、一部に限定されていたようにみえた。
　その胴上げには、昨年急逝した森慎二投手コーチのユニフォームを持った増田投手の姿もあった。
　僕はカープファンなので、どうしてもカープ目線になってしまいがちなのだが、プロ野球のチームというのは、それぞれ、優勝したい、この人のために頑張りたい、という事情やドラマを抱えている。
　それにしても、あの西武打線でさえ、優勝というのを意識すると、こんなに打てなくなるものなのだな。