2018年のノーベル医学生理学賞を京都大学の本庶佑さんが受賞した。
あの「オプジーボ」の開発に大きく貢献した人、ということで、それはもうノーベル賞に異議なし!ではある。
ただ、オブジーボはまだかなり高額なのがネックではあるのだよなあ。それは本庶博士のせいではないし、これから普及すれば、もっと安くなるはずではあるけれど。
日本では医療保険制度や高額医療への援助のシステムのおかげで、アメリカよりはずっと使いやすいのだが。いやほんと、日本の医療制度は捨てたものじゃない、というか、けっこう手厚いと思うよ。
記者会見のなかで本庶博士は、「(科学誌の)ネイチャーやサイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割」」と語っていた。
これらの雑誌(あとは、『The New England Journal of Medicine (NEJM) 』)に論文が乗るというのは、自然科学系・医学系の研究者にとっては、ビッグドリームなのだが、こういう言葉に説得力があるのも、ノーベル賞受賞者だから、ではある。
僕が同じことを言ったら、「トンデモ本大賞」に一直線なのだから、やっぱり、「何を言うか」よりも「誰が言うか」だよなあ、と思わざるをえない。
今回の受賞に「日本の研究者・研究施設もまだまだ捨てたものじゃない」という声をネットではけっこう見かけたのだけれど、正直、そうも言えないところはある。その理由は、ノーベル賞というのは、素晴らしい研究が発表されてから、その評価がある程度安定し、受賞に至るまでにけっこう時間がかかるものだからだ。今回の受賞対象となった研究も、基本的には1990年代前半に発表されたもので、まだ日本に活気とお金があった時代になされたものだ。
もちろん、いまでも日本で素晴らしい研究をしている人はたくさんいるのだけれど。
ああ、まだ何も知らない子どもの頃、両親に「ノーベル賞をとる!」とか言っていたのを思い出して、ちょっと落ち込んでしまった。むかしはものを思わざりけり。
ソフトバンクの本多選手が引退するという記事をみて驚いた。
たしかに今年は出番が少なかったが、まだ33歳だし、大きな怪我もないらしい。
最近は、けっこう高齢まで続ける選手が多いなかで、なんだかもったいないなあ、とは思うが、ソフトバンクというチームは、競争が激しくて、結果を出せる選手にはひたすら手厚いが、そうでない選手にはけっこうドライでもあるのだ。松坂はソフトバンクにとっては「お金がかかるプロリハビラー」でしかなかったのに、中日で「復活」したら、みんなすごい褒めようなのは不思議な気がする。みんな、スターには甘いところがある。
エルドレッドは、ビールかけに参加したいということでリーグ優勝を待って首の検査で渡米したが、今後のことは診断が出てから決めるようだ。本人は「まだできるという気持ちはある」そうで、新井さんも引退してしまうことだし、あと1年でも、カープに残ってほしい。もちろん、ずっといてくれたほうが良いけれど。
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