じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

カルロス・ゴーン会長は、自分自身が会社にとって最大の「コスト」になったことに気づいていなかったのかもしれない。

 寝不足の状態で、なんとか仕事をこなし、塾のお迎えに行ってから帰宅。
 21時過ぎにはすっかり眠くなってしまい、ウトウトしながらスマートフォンでニュースをみていたら、「日産自動車カルロス・ゴーン会長逮捕」のニュースを見て驚いた。いろんなニュースで確認したところでは、記載義務のある役員報酬が100億円くらいあったのを50億円と過少申告していた、ということらしい。それも、内部告発がきっかけになったのだとか。僕は会社勤めというのをしたことがなくて(大学とか病院も「企業」ではあるのだろうけれど)、会社組織についての知識は『課長・島耕作』から学んだレベルなのだけれども、権力というのは腐敗し、また、カリスマ経営者も一寸先は闇なのだな、と思う。「コストカッター」というのは剛腕じゃないとできない仕事だろうし、ゴーン会長のダークサイドもある程度は許容して経営者としての能力を評価していたのだろうけど、ゴーン会長やある種の「役割」を果たし終え、権力の弊害が目立つようになったために切り捨てた、ということなのかもしれない。日産の社長が会見をしていたけれど、こういうのって、地検特捜部に頼らずに社内で浄化できないものなのだろうか。それができないくらい大きな存在になっていたことそのものが問題だったのか。ゴーン会長が逮捕されたとたんに、会長の「これまでの悪事」が次から次へと出てくるのも凄いよなあ。権力は腐敗するし、権力者は、その座から滑り落ちると袋叩きにあうので、そこにしがみつこうとする。
 カルロス・ゴーン会長は、自分自身が会社にとって最大の「コスト」になったことに気づいていなかったのかもしれないな。


 西武の浅村選手が獲得を打診していたオリックスに、直接交渉なしで「お断り」をしたというのをみた。
 これが「無礼」ではないか、という意見と「全く行く気がないに会うほうが無礼ではないか」という意見がネットではあって、これはなかなか難しい問題ではある。僕の気持ちとしては「とりあえず話くらいは聞いてみても良いのではないか」なのだが。
 ただ、行く気がない球団との交渉のための面談というのは、会社のめんどくさい忘年会の比じゃなく憂鬱だろうしなあ。ただ、ネットで「同じ野球界のチームだし、これから何があるかわからないのだから、嫌われないようにしておいたほうがいい」というのを読んで、それもそうだな、とは思った。良いときはよりどりみどりで簡単に「お断り」できても、晩年には「どこでもいいから、現役を続けさせてほしい」という状況になることがある世界でもある。相手の面子を立てる、というのは、バカバカしくもあるけれど、けっこう大事なことなのだ。
 こだわる人、根に持つ人は、けっこう多いから。
 カープファン、アンチ巨人阪神ソフトバンクで、他のチームのことはどうでもいい僕としては、これまでの所属チームである西武、強くて人気があり、条件も良い(ただし、ダメになったら切り捨てられる)ソフトバンクの二つに一つの選択であり、オリックス楽天というのは、ちょっと考えにくいよなあ、と思っていた。よほどお金を積めば……というのも、いまの日本のプロ野球では、人気球団がお金も持っている、という構造になっているし。
 ……と思っていたら、浅村選手は楽天移籍が有力、というニュースが。えっ、楽天?(ファンの人ごめん)
 楽天に行くのであれば、条件的にもファンの気持ちに応えるという点でも、西武残留のほうが良いと思うけれど。個人的には眉唾だと思っているのだが、もしそうなるのだとしたら、他者が考ることというのはやっぱりわからないものだな。