塾のテスト帰りの長男と温泉に寄ってから帰宅。
僕も眠くてしょうがなかったのだが、なんとかなだめて宿題をさせて、みんなが寝静まったあとにジャパンカップの結果を観た。
夜までネットでG1レースの結果を観ないというのは、それはそれでけっこう大変なのだ。
今年の皐月賞は、回転ずしの板前さんどうしの会話や新幹線の車内のニュース速報でネタバレされてしまったし。
しかも、エポカドーロが勝って、やった!と思ったら、2着馬を勝っておらずがっかり、という最悪のパターンだった。
今年のジャパンカップは、これまで圧巻のパフォーマンスをみせてきたアーモンドアイが圧倒的な1番人気。
とはいえ、僕のなかでは、先週の経験からも、「自信たっぷりのときのルメールは危険」というイメージがあり、1枠有利な府中2400mとはいえ、アーモンドアイの脚質を考えると、内で包まれて身動きが取れなくなっておしまい、というNHKマイルCのタワーオブロンドンの悪夢も蘇る。本馬場入場が先入れだとか、スタート前の発汗が少し他馬より目立つとか、レース前までは、負けフラグばかりが立っているように思えた。
終わってみれば、圧巻の強さだったんだけどね、アーモンドアイ。
予想も、毎日王冠、秋の天皇賞と先行して好走しているキセキが、今回も前に行って内が伸びる馬場ということで展開有利で、そこにアーモンドアイが差してこられるかどうか、だと予想していたので、年に1回くらいの「安心して観ていられる、予想通りの結果」になった。
実際は、アーモンドアイからキセキ、シュヴァルグランへの枠連が本線で、アーモンドアイから他の人気馬への馬券も買ったこともあり、そんなに大きなプラスにはならなかったのだが。こういうところが僕の勝負弱さでもあるのだよなあ。
ただ、冷静に考えてみると、キセキの逃げは予想どおりだったけれど、アーモンドアイが1枠からとはいえ、あんなに前に行って折り合い、直線ではキセキを交わすだけ、という位置取りになるとは思っていなかった。これなら包まれることもないし、まさに横綱相撲ではあったのだが、アーモンドアイがこんな競馬をしたこと、できることは想定外だったわけで、ふだんの位置取りであれば、このタイムで走破したキセキを直線のスパートでとらえられたかどうかわからない。
スワーヴリチャードとマカヒキの接触とかモズアスコットの異常な発汗に接触は「こんな予想外なことが起こるなんて競馬なんてクソだ!」と憤るくせに、アーモンドアイの先行策については、「起こって当然の想定外」のように感じてしまうのが、僕の愚かさではある。
馬券は当たったけれど、予想は完璧ではなかったし、アーモンドアイに関しては、想定外というか、規格外の実力だっただけなのだ。
人は、自分にとって都合の悪い想定外は許せないのに、都合の良い想定外は、起こってもおかしくないことだと思いがちだ。
まあ、そう考えると、本当に予想どおりの結果なんてほとんどありえないのだが。
先週のモズアスコットをみて、ルメールも神様じゃない、と思い、今週のサトノダイヤモンドをみて、モレイラの魔術も100%発動されるわけじゃない、と理解する。残念ながら、レースが終わったあとに。
それでも、久々に当てることができて、機嫌が悪いはずもない。
キセキとアーモンドアイの枠連のオッズが、確定時には6.0倍まで下がっていたのには驚いたけれど。1時間前は7倍近くついていたし、前日は9倍くらいだったのに、みんな馬券上手すぎだよ。直前に確認していなかったら、当ててマイナスになるところだった。
強かったなアーモンドアイ。
衝撃のレコードとレースっぷりをみて、『蒼き神話マルス』のジャパンカップのエピソードを思い出してしまった。
アーモンドアイは、これかでも無事にキャリアを重ねていってほしい。
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