朝起きて、ネットのニュースをみていたら、ヤフーがZOZOを買収し、前澤友作社長が退任する、と伝えられていた。
前澤社長に対しては、芸能人と付き合ったり、Twitterで現金をばらまいたり、面白いことをするけど下品(まあ、何が下品かなんて、人それぞれではあるが)だと思っていたのだが、この引き際は見事だなあ、と感心してしまった。
ZOZOは前澤社長のワンマン経営で大きくなり、社長の行動のインパクトで知られるようになった会社だし、43歳という年齢は、リタイアするには早すぎるし、新しいことをやるにはちょっと遅いのではないか、とも思ったのだ。
だが、会見での前澤(前)社長の言葉を聞いていると、月旅行とか新しい事業とか、自分がつくって育ててきた会社を去る寂しさを漂わせながらも、これは「新しい出発なのだ」ということを強調していたのだ。
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「Let's Start Today」
僕とそんなに年齢が違わない、43歳の前澤さんの言葉だからこそ、なんだか心にしみるものがある。
すでに「終活モード」に入っているつもりの僕も、まだ、これからやれることがありそうな気がしてきた。
バイタリティの基本値が違う、のかもしれないけれど、規模の違いはあれ、まだ、始められることはたくさんあるはず。
最近は、スポーツ選手でも、続けられる人は現役にこだわる人が昔より増えた印象があるのだけれど、その後の人生を考えれば、早めに方向転換したほうが良いことのほうが多いのではなかろうか。カープの新井さんのような例外はあるけれど。
それに、長い間権力を握っていると、カルロス・ゴーンさんのようなってしまう可能性もある。どんなに立派で有能な人でも、長い間権力を握れば、腐敗もするし、周りも忖度するようになるのだ。
前澤社長、これからも頑張ってください。
しかし、引き際っていうのは本当に難しい。
スティーブ・ジョブズが長生きしていたら、アップルの斜陽を目の当たりにしたかもしれないし、パワハラとかで責められていたかもしれないし。
夜、カープの堂林翔太選手がサヨナラヒット。マツダスタジアムはテレビ越しでもすごい歓声だった。
プリンス・堂林がサードで颯爽とデビューし、けっこうたくさんのホームランと、同じくらいのインパクトのあるエラーを生み出していたのは、野村謙二郎監督の時代だったんだよなあ。
緒方政権での堂林は、ずっと一軍半、という感じで、多くの若手が堂林を追い越していった。
イケメンで、練習熱心。妻は人気アナウンサー。
カープファンは、みんな堂林に期待し続けてきたのだ。
期待というのは、裏切られるほど、膨張するところもある。
とりあえず、シーズンの最後に近い試合で、良いものを見せてもらった。なんのかんの言っても、僕も堂林がお立ち台に上がるのをみて、目頭が熱くなった。スタンドには、堂林のユニフォームを掲げて、泣いている人がいた。本当は「今日もお立ち台は堂林か」と言われるような選手になっているはずだったのに。
でも、堂林も、まだまだ遅すぎはしない。
「Let's Start Today」
誰だって、今日を「はじまりの日」にできるのだから。
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