じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

新年早々、『いきなり!ステーキ』で「レアの壁」に阻まれた。


 今年はなるべく毎日日記を書く予定(短くなっても)。
 土曜日が仕事始めなのは、とりあえず半日働けばまた1日休めるという点では良いのだが、その半日がひたすらめんどくさいのも事実だ。
 なんというか、一瞬だけエンジンがかかって、すぐにエンストしてしまった車のような一日だった。もっとも、冬眠から目が覚めるような急変が起こらないほうが良いに決まってはいるのだが。
 仕事を終えて、長男を塾に送り迎えし、夕食は『いきなりステーキ』へ。食べ放題の焼肉屋に行こうとしたのだが、待ち時間がものすごいことになっていたのだ。
 『いきなりステーキ』も経営危機に対していろいろと模索しているようで、肉を注文するのために店内「カット場」に赴いて、この肉を何グラム、とオーダーし、切り分けたものを確認することになっていたのが、席についたまま定量オーダーができるようになっていた。カット場に行くと、値段が安いワイルドステーキは小さく書かれていて、なんとなく歓迎されていない感じがしたし、いつも注文した量より大きめにカットされ、お金を払うときに予定よりも高くなるのが引っかかっていたので、好ましい改革ではないか、とは思う。以前は伝票も税抜き価格で表示されており、レジで+税となるとまた高くなったような気がしていたのだが、最初から税込みの値段が伝票に書かれるようになったし。
 ただ、肉の注文の際、焼き加減を聞かれて、「当店ではレアをおすすめしておりますが」と言われながら、僕は「ミディアムで」と返事をしたところ、不機嫌そうに「ミディアムだとお時間が少しかかりますし、肉が硬くなりますが」と返されたのはなんとも感じが悪かった。『いきなりステーキ』のゴールドカードを持っているくらい利用している客が、自分の判断で「ミディアム」と言っているのだから、「わかりました」で良いではないか。「レアをおすすめしております」をやめろ、とまでは言わないから。そんな心配してくれなくても、ちゃんとミディアムで出してくれさえすれば、あとはこちらの責任だ。レアを頼まないと気に入らないのなら、焼き加減とか客に聞くなよ。

 肉は好きでも、ナマっぽいのは苦手、という人だって少なからずいるだろうし、そんなにみんながレアが美味いと思っているのなら、肉の焼き方の世界基準は、この店の「レア」くらいが「ミディアム」になっているはずではないか。安いワイルドステーキじゃないのを頼んでほしいから、メニューには小さくしか載せないし、レアのほうが早くできて回転率が上がるから、レアをおすすめしているように感じてしまう。
 『いきなりステーキ』の落日は、店舗同士の競合もあるのだろうけれど、こういう「店側の『自分たちの正しさ』の過剰な押し付け」に、ステーキを食べ慣れてきた人たちが、うんざりしてきたからではなかろうか。
 肉の質は少し良くなってきたように思うし、価格のわかりやすさ、合理性という点では、定量、テーブルオーダー、伝票の税込み価格表示と、少しずつ改善している。それだけに、店員さんの「押しつけがましいレア推し」は、とても残念だった。
 
 帰宅後、少しお腹がこなれるまで本を読んだから就寝。

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