じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

TVQでカルロス・ゴーン氏の会見を見た。

 朝、イランがイラクの基地をミサイル攻撃との一報が。これは戦争になるな……と思いつつ株価を確認したら大きく下落していて、まあそうだよね、と。ただでさえ、そんなに好景気の実感がないまま、株価が上がっていて不安になっているところに、このニュースだものなあ。
 続報を仕事の合間に確認していたのだが、アメリカはすぐに反撃には出ず、イランもミサイル攻撃のあとは沈黙していた。
 日経平均も500円以上も下がっていたのが、午後からは「結局、戦争にはならないのではないか」ということで少し戻してきた。下がっているうちに買っておけば……などと思うのだが、戦争になりそうなのに悠長な話ではある。

 情報化社会が進んでくると、世の中の大概のことは、やる前に結果がある程度わかるようになってきて、そのおかげで防げる悲劇というのもあるのだろう。イランも司令官暗殺には憤っているはずだが、アメリカと全面戦争になっても勝てないことは理解しており、だからといって、何も反撃しなければ面子が立たない。そこで、こういう大きな人的被害が出ない程度の攻撃をして、これで手打ちにしよう、とサインを送った、ということなのかもしれない。トランプ大統領はここぞとばかり大規模な攻撃をはじめるのかと思いきや、いまのところは冷静に対応していて、なんのかんの言っても、「取引」には長けた人なのだな、とも感じた。裏ではあれこれ交渉がされていた可能性もあるけれど。

 夜、レバノンに逃亡したカルロス・ゴーン氏の会見をみた。なぜかテレビ東京系での独占(?)中継。九州ではテレQ(TVQ)だ。こちらの知りたいこと(逃亡経路や方法など)は、ひたすらはぐらかされ、自分はクーデターで地位を追われ、日本の司法制度でひどい扱いを受けた、という話を延々としていて、途中でチャンネルを替えてしまった。
 これなら、「日本で刑務所に入るのが嫌だったから、自分に使えるあらゆる手段を尽くして逃げてきた。悔しかったら、お前らもこんなことができるくらいのカネと権力を持ってみろ」くらいのことを言ってくれたほうがスッキリするな。
 リストラされた人たちの賃金が、巡り巡ってこんな逃亡劇に使われているのかと思うと、なんだか絶望的な気分になる。
 どこかで、「起業家や経営者には、感情が欠落、あるいは偏ったサイコパス的な人が多い」という話を読んだことがあるのを思い出した。


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日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年 (文春新書)

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