じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

1996年のサクラローレルの思い出

 昨日は寝るのが遅くなって、今朝は早番だったので、終日けっこうきつかった。
 給料日なのは嬉しいかぎりなのだが、ここまでたどり着くと、次の給料日はあと1か月も先なのだな、と悲しくなってしまう。
 昔、『ちびまる子ちゃん』で、マラソンが大嫌いなまる子が、マラソン大会当日が近づいてくると、「今年のマラソン大会が終わっても、また来年もマラソン大会……」と嘆いていたのを思い出す。ネガティブな考えというのは、一度頭の中に住み着いてしまうと、なかなか払拭できないものなのだ。
 
 1996年に春の天皇賞有馬記念を勝ち、年度代表馬になったサクラローレル逝去。
 春の天皇賞に勝ったときは、前走中山記念で1800mを走っていた馬にナリタブライアンが負けるとは……と落胆したものだ。ナリタブライアンも全盛期の力は無い時代だったとはいえ。
 そして、秋の天皇賞では1番人気に支持されながら3着に敗れ、有馬記念に出走。
 僕はこの年の暮れに父親が亡くなり、さすがに馬券を買いに行く気分にもなれず、それでも、レースは家で観戦したのだ。
 ボリュームを絞って観た有馬記念で、秋の天皇賞でともに人気を裏切ったサクラローレルマーベラスサンデーのワンツーで決まったのを見届けて、「ああ、このレースは買っていたら当たったな……」と思ったのをいまでも覚えている。
 競馬どころではない状況のはずなのに、どんなに悲しいはずのときでも、人間って、そういう不謹慎というか、大事なことから脱線するような思考をするものなのだな、と、ふと可笑しくなった。

 もうあれから、四半世紀が経つのか……
 サクラローレルは、血統的にも凱旋門賞向きだと言われていたのだよなあ。
 前哨戦で敗れて怪我をして、いや、怪我をしたから敗れたのか、よくわからないままターフを去ってしまったけれど。
 僕は年をとり、サクラローレルは逝ってしまい、日本馬は、まだ、凱旋門賞を勝てていない。


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