じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

2020年は、いつの間にかドラフト会議の日になっていた。

 急に寒くなったような気がする月曜日。
 そういえば、今日がプロ野球のドラフト会議だったな、と仕事中に何度か思った。
 10月26日がまだレギュラーシーズン中というのも、すごい話ではあるのだ。
 こうして過密スケジュールで試合をこなしたことで、とくにカープに関しては怪我人が続出してしまっているので、今年に関しては、120試合もやる必要があったのだろうか?とは思うのだけれども。というか、もうプロ野球を観るのがつらい。結果も基本的にリアルタイムでは追わなくなった。
 
 ドラフト会議、カープの1位指名は、早稲田大学の早川投手かトヨタ自動車の栗林投手、と報じられていたが、直前まで明言はされず。両方とも絶対に指名できるのであればサウスポーの早川投手なのかもしれないが、かなりの競合が予想されるため、僕はもう、4球団とか5球団のくじ引きになるくらいなら、単独でいけそうなら栗林!と思っていた。紹介映像をみると、どのドラフト候補も素晴らしく見えるのだが。
 
 家に帰って、ドキドキしながらドラフト中継を観た。カープの使命は、トヨタの栗林投手!あとは他球団が横やりを入れてこなければ……結局、早川投手と近畿大学の佐藤選手がそれぞれ4球団競合となり、カープは単独指名に成功。早川に行っていたら、5球団競合になっていたわけか……20%を引けていたかどうかと考えると、期待値的にも、これで正解だったと思う。栗林投手、かなり良さそうだし。
 まあでも、自分の人生の岐路が、こうしてテレビ中継され、「よく来てくれた!」と喜ばれるばかりなら良いけど、「なんでこの順位でこの人を指名するの?」と言われたりしたらキツイだろうなあ。
夜のドラフト特番をみていると、「どこの球団でも、育成でもいいから、とにかくプロの世界に飛び込みたい、指名してくれ!」という選手もいるし。ソフトバンクの千賀も甲斐も育成だったのだ。売り出し中のカープの大盛も。
大変だなあ、と思うのと同時に、人生で一度くらいはドラフトで指名される立場になってみたかったものだ、などと夢想してみる。それで指名されなかったときには、本当につらそうだけど。
メジャーリーグでも活躍した田澤純一投手はドラフトでは指名なし。今年のカープをみていると、1年でも2年でも活躍してくれるのならば、「使える中継ぎ」なら何人いてもいいし、どこか指名するのでは、と思っていたけれど、独立リーグ防御率が4点近いという成績への不安もあったと思う。育成で年俸300万円、というわけにはいかないだろうし。
しかし、指名されなかった途端に、ネットニュースのコメント欄で「田澤バッシング』がわいてきたのは、ちょっとかわいそうではあった。
指名するのはプロ球団側の判断だし、田澤だって、「なんとかよろしくお願いします!」という態度ではなかったし(だから叩かれた、という面もあるけれど)。
実際、本人もショックを受けたのではなかろうか。もちろん、かわいそうだから指名してやれ、というような世界ではないし、実力不足で指名されるほうが不幸な結末になることもある。カープが指名した栗林投手も、大学を卒業した年には、指名されずに社会人に進んで評価を上げたのだから、何が幸いするかわからないところもある。

来年は、カープカープファンにとって、もう少し良い年になるといいなあ。
今年は、「見るのがつらい」年だったので。


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