じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

ラッキーライラックとソフトバンクの「強いものが順当に勝つ」凄さ

 エリザベス女王杯。基本的に以前来たことがある馬が来るリピーターレース、なのだが今年は京都競馬場が大改修のため、阪神2200mでの施行となった。距離は同じでもコースが変われば適性がある馬も変わる可能性が高いし、僕の本命だったラッキーライラックは大外18番枠を引いてしまった。京都だったら18番でもよかったのに……いや、阪神2200mでも宝塚記念は8枠が強いんだよなあ。でもあ、あれは梅雨時で内が荒れている、という理由があるから……などと迷いはじめて、キリがなくなってしまった。ラッキーライラックは内ラチを頼るので、外枠は不利、というのも予想番組で観たし。

 3枠6番のノームコア本命のほうが良いのでは……と悩みつつも、ここで変えたら後悔しそうだったので、初心を貫いて8枠から総流し。

 レースがはじまって、ノームコアが逃げたののは驚いた。逃げ馬不在で、時計が速い馬場ということもあってだとは思うのだが、結果をみると、「どうしてこうなった……」という感じではある。ノームコア本命だった人たちは、横山典騎手を批判しまくっていたのだが、僕もこちらを本命にしていたら、何か言わずにはいられなかったと思う。大阪杯のダノンキングリーもいきなり逃げて3着に負けてしまったのだが、その後、ダノンキングリーは安田記念秋の天皇賞と大惨敗を続けている。馬というのは、一度大きく負けてしまうと、けっこう引きずることがあるのかもしれない。ノームコアはそうならなければいいが……って、年齢的にはそろそろ引退なのか。

 それにしても、ルメール騎手はやっぱりすごい。18番枠から好スタートで中団につけ、好位から早めに進出し、直線入口では先頭に並びかけ、そのまま押し切る、という女王の貫録をみせる競馬だった。思えば、ルメール騎手は3歳時にラッキーライラックを負かし続けた同世代のアーモンドアイにずっと乗り続けているわけで、競争生活の最後になって、長年のライバルに、ささやかなプレゼントをしたわけだ。

 2着は去年のオークス馬・ラヴズオンリーユーかと思いきや、外からサラキアが伸びてきて、先着。サラキア、府中牝馬Sは極悪馬場の恩恵があったのではないかと思っていたし、2200mは距離が長いと予想していたのだが、ここまで強くなっているとは。サラキアは過剰人気で、G1馬3頭とセンテリュオの4頭馬連ボックスにしようかと迷ってもいたので、ラッキーライラックからの総流しにしてよかった……

 プロ野球パリーグのCSはソフトバンクが2連勝でロッテを降し、日本シリーズ進出を決めた。この2戦ともロッテが先制、しかも2点、3点リードしたにもかかわらず、ソフトバンクがきっちり追いついての連勝。ソフトバンク強い、強すぎる。これはロッテからすれば、どうすればソフトバンクに勝てるのか、と絶望的な気分になる負け方だったはず。ロッテは怪我人も多いし、ソフトバンクほど選手層が厚くないとはいえ、最初に希望を持たされた末に完敗はきつい。野球の試合というのは、先制されれば焦りが出ていつのまにか回が進んでいき、さらに焦って悪循環に陥ってしまう、ということもよくあるのだが、結局、ソフトバンクが本当に焦る場面は全くなかったようにも見えた。このチームに勝つのは難しいよ。
 ラッキーライラックルメール騎手と同じで、「強いものを順当に勝たせる」というのも、実際はそんなに簡単じゃないのだろうけど。