じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

2020年のプロ野球では、ずっと、ソフトバンクのチーム力、企業力を見せつけられ続けている。

 連休明けの仕事は、なんだかきつい。そんなに忙しくはないのだが、新型コロナの影響で、会議の数が増えているし……
 「熱や典型的な新型コロナの症状がなくても、少しでも具合の悪い職員は休ませるべきだ。もしコロナだったらどうする」という意見と、「実際にそうしたら、現場の人手が足りなくなってしまうのではないか。どこかで線引きをしないとキリがない」という意見に対して、どう判断すれば良いのだろうか。というか、医療者としては「それでも仕事をしなさい」とは言えないし、それを決める権限もないのだけれど。

 帰宅後、いろいろとやることはあったのだが、なんだか何にも手をつける気分になれなくて、プロ野球の日本シリーズを観戦していた。
 もう4-0でソフトバンクがリードしている段階で、あとは巨人が継投でのノーヒットノーランを食らうかどうか、という展開。そうか、あの山井投手の「日本シリーズでの完全試合直前での交代事件」から、もう10年以上も経っているのだよなあ。コンディションの問題もあったみたいだけれど、あの試合に関しては、今でも、ヒット1本打たれるまでは投げさせてほしかったなあ、とは思う。今夜のソフトバンクみたいに、9回2アウトからヒット打たれてしまう、という結果になったとしても。
 しかし、そのヒット1本で流れが変わる、なんてこともなく、そのまま4対0でソフトバンクが3連勝。これだけ強いと、セリーグのチームにとっては、日本シリーズには打ちのめされるために出場している感じがするのではなかろうか。いや、点差ほど力の差はない、と思うし、ソフトバンクだって、完璧なチームではないし、ベストメンバーでもない。周りが「パリーグのほうが強い」と言うイメージを植え付けてしまっているところもありそうだ。
 アンチ巨人としては、巨人が圧勝するところを見るのは遠慮したいが、セリーグの優勝チームがここまで一方的にやられていると、がっかりはする。まあ、それと同時に、このソフトバンクとけっこう良い試合をしていた2018年のカープは、けっこう強かったのだな、と2年前の自分を慰めてもいるのだが。
 アンチ巨人の僕でも、観ていて、なんだかいたたまれなくなるような試合が日本シリーズだというのは悲しい。2020年のプロ野球は、カープの苦難もあって、無理にやらなくてもよかったんじゃないかなあ、と、つい考えてしまう。
 こういう厳しい状況になると、普段以上に、そのチーム、企業の基礎体力、みたいなものが浮き彫りにされるよなあ。新型コロナへの対策や野球ファン、社会へのアピールのしかたも、ソフトバンクのチーム力、企業力を見せつけられている。


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