このあいだ年を越したばかりなのだが、もう1月も最終日だ。年取ると時間が経つのが本当に早い。
ただ、これは僕自身があまり新しい体験を好まなくなり、給料日から給料日までショートカットするような人生を望むようになったからなのかもしれない。
土曜日は当番の日は比較的忙しいのだが、今日は違うので、まあ病棟の回診をゆっくりやって、あとはのんびりしようかな、と油断しまくりで出勤したのだが、医療業界はそんなに甘くはなかった。救急病院じゃなければ、救急医療が必要な状況にはならない、というわけではないのだ。にしても最近、ちょっと想定外の事態が多すぎる。医療業界人の晩年になって痛感しているのは、医者の仕事は、救急と当直(あと多すぎるカンファレンスと学会発表)がなければ、かなり身体的・精神的な負担が減る、ということだ。おかげで今の自分でもなんとかやれている面はあるのだが、だからといって、救急や残業と全く無縁でもいられない。
そんなこんなで疲れ果てて家に帰ってきたのだが、すっかり遅い時間になり、やろうと思っていたことは何もできず。
こうなったら徹底的にダラダラしようとYouTubeの動画を観ていたのだが、人の幸せがとても気に障ってしまい、低評価を押して逃亡、みたいな行動をしまくってしまう。まあ、そんなに幸福そうな人、いないですけどね、YouTuber。
衆議院選挙期間中ということで、動画の合間に各政党のCMみたいなのが入ってくるのだが、高市首相が「積極財政で豊かな日本をつくる!」「がんばった人が報われる社会を!」みたいなことを笑顔でアピールしているのだが、「なんだこのフワッとした具体性が何もない政策は」と観るたびに不安になる。
時間も短いし、あんまり細かいことを言うとかえって反感を買うかもしれない、という判断なのかもしれないけどさ。
共産党のCMとか「消費税を廃止して、大企業の内部留保や富裕層から課税を!」と、言いたいことはよくわかるし、社会全体にはそういう選択肢は「アリ」だとは思うが、僕のポジショントークとしては、すでにかなり税金払っているのに、まだ取るの?株価も下がりそう、勘弁してくれ、と言いたくなる。
でも、共産党が政権与党になるとは考えづらいからまあいいか。
高市さんの「ひたすらポジティブで具体性がまったくない言葉」を聞くと僕は怖くなるのだが、その一方で、「高市さんが総理になれば日本は良くなる」と期待している人が少なからずいて、その「根拠のない期待感」みたいなものが株価を押し上げ、日本をなんとなく元気にしているようにも思う。
株とかをやっていると、ほんと、人間とか経済って理論や計算通りには動かないことを実感する。キオクシアは悪い企業じゃないかもしれないが、あんな株価になるとは。
「ムード」なんだよな、少なくとも短期的には。
「働いて働いて働いて」と、何を働いているのかわからないけど働いているらしいことと、とりあえずガソリンは安くなってよかった、というのと、中国を刺激してトランプ大統領の太鼓持ちみたいなムーブメントをかましているのが高市さん、というイメージしかない。日本は超大国じゃないかもしれないけどさ、中国には強硬姿勢なのに、アメリカにはあそこまで露骨に媚びるのはなんか嫌だなあ。
「高市早苗が首相に相応しいかどうか」を問うのは、首相としてある程度仕事をしてからにすればいいのに。
これで、「実際にはたいして変わらないのだ(より格差が拡がるだけ)」とみんなが気づいたら、この根拠のない期待感の反動は大きいのではないか。
ちなみに、アメリカにいる長男に聞いた話では、高市首相誕生は、アメリカでは政策云々よりも「日本初の女性首相!」というのが大々的に報じられているらしい。
アメリカではヒラリーさんがトランプ大統領に敗れて、女性がトップに立つことが難しい社会の「ガラスの天井」と言われていたけれど、「まさか自分たちの国よりも先に(女性の地位が低いイメージがある)日本で女性首相が誕生するとは!」と驚かれているのだ。
日本にずっと住んでいる僕からすれば、高市さんは「女性」というより「マッチョな名誉男性枠」的な感じで、女性首相だから画期的、とは全く思っていなかった。物事というのは、内側からと外側からでは、見え方も見るポイントも違うのだ。
25時くらいに就寝。夜中に何度も目が覚めた。
