天神コアが2020年に閉店、というニュースを見た。
西鉄福岡駅から外に出ると見えてくる「天神コア」の看板は、小中学生の頃の僕にとっての「博多」の象徴だった。
そこには『紀伊国屋書店』があって、さまざまなジャンルの地元の書店では買えない本が並んでいたから。
その一方で、『天神コア』の近辺には、紀伊国屋書店以外は、ファッションブランドなどの若い女性が集まるような店が多かった。
いつも自分がすごく場違いな感じがして、周りと目を合わせないようにしながら、足早に紀伊国屋書店に向かっていた記憶がある。
それから、博多にもジュンク堂ができて、天神コアの紀伊国屋書店は閉店した。
以前は博多駅の近くにはヨドバシカメラくらいしかなく、みんな博多駅からまっすぐ地下鉄に乗って天神に向かっていたものだ。
JR博多シティのオープンなど、博多駅を中心とする再開発で、天神まで行かなくてもいいや、と思う時代がしばらく続いたあと、最近はまた、天神に個性的な店が増えて、盛り上がりつつあるらしい。
僕はもう、博多駅のなかで事足りていて、ときどき子どもたちとヨドバシに行くくらいなのだけど。
思えば、あの「天神コア」の看板というのは、僕が物心ついたときから、ずっと同じ姿であの場所にあったわけで、なくなってしまうのは寂しい。だが、現在の天神コアの中に用事があるわけでもない。
あの時、一緒に紀伊国屋に行っていた友達は、いま、どうしているだろうか。そんなことをしばらく考えていた。
それにしても、あの頃の僕にとっては、天神コアの紀伊国屋はまさに「聖地」だったなあ。あれほど本に溺れることができる場所は、当時はあそこだけだった。エスカレーターの近くで、教材とかの宣伝をいつもやっているのが鬱陶しくはあったのだが。
1か月ぶりに歯医者に行ったのだが、メンテナンスということで口の中を覗いて、確認して終わるだけの5分くらいのものだろう、と思いきや、歯石を取られたり、レントゲン撮影があったりで、時間もお金もかかってしまった。こうしてこまめに歯石をとっておいたほうが、多量の歯石を溜めてしまった場合の「口の中でジューキーズが大活躍!」という事態に陥らなくてもすむのかもしれないが、心の準備をしていない状況でやられると、けっこうつらかった。「メンテナンス」というのは便利な言葉ではあるけれど、安易に使わないように気をつけたいものだ。
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