じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

国民が「肉屋に投票する豚」だというのなら、豚にもわかるように伝えるべきなのに。


2月8日、日曜日。
こんな寒い日に選挙なんて面倒だな、と家のなかでswitchの『グノーシア』をだらだらとやっているうちにお昼近くになり、腰を上げて投票所へ。朝早くか夜の空いている時間に行くことが多いのだが、昼くらいの投票所って、けっこう行列しているものなんだな。

新型ゲーム機を買うとか美味しいものを食べるためならともかく、どの候補者にも政党にも気乗りしないなか並んで投票するのはつらい。そもそも、急いで国民に問いたい政策があるわけでもなく、今なら勝てそう、という高市総理の人気投票に付き合わされているような気がする。

それでも、開票してみれば自民党の歴史的な圧勝。
高市さんが何をやったかというと働いて働いてと言ったのととりあえずガソリンが安くなったのと中国を刺激してまた反日感情を煽ったくらいだと思うのだが、イメージとか熱狂というのはこういうものなのだな。小泉純一郎さんの郵政選挙のことを思い出す。あのときは僕も小泉さんを応援していたのだが、残ったものは格差社会と郵便局の減少と郵便局員の待遇悪化、そして、かんぽ生命の不祥事のような「利益至上主義」の蔓延。あの小泉改革がなかったら日本は生き延びることすらできなかったのか、それとも、あれで格差社会がひどくなっただけなのか。

高市さんと自民党の圧勝をネットで「投資家」とか「株式YouTuber」とかが軒並み大喜びしていたのをみて、なんだか怖くなってくる。彼らは、戦争が起きたら、人の命よりも三菱重工の株価を気にするやつらなのだ。
誰かが、「国民は肉屋に投票する豚」だと言っていたが、少なくとも「持たざる者」に優しい政治をする人だとは思えないんだよなあ。

……というのは僕のなかの良心の言葉で、「これで持ち株がまた上がるのかな」と期待しているところもある。
「弱者にやさしい政治」が行われて、株価半額になったとしたら、それはそれで僕にはきつい。
まあ、「自民党が勝っても負けても良いところも悪いところもある」としか言いようがない。

ただ、ここまで期待が大きくなりすぎると反動は大きくなりそうだ。高市さんは「総理大臣になりたい人」であって、「総理大臣になってやりたい何かがある人」ではないと感じているし、だからこそ、これまでは「思ったより極右の独自路線じゃなくてよかった」のだが、これだけ勢力が大きくなると、極端なことをやりはじめるのではないか、という不安はある。

しかし、今回の選挙は野党が散々だったな。
敗色濃厚だった中道連合の野田さんが選挙前に「緊急メッセージ」を出していたけれど、それを読んだときの僕の第一印象は「長い!」だった。言っていることは正しいし民主主義の理想なのだろうが、あの長さの文章をすでに支持している人以外の有権者がちゃんと読むと考えているのだとしたら、その時点でもう負け確だよ。高市さんの「内容と具体性は全くないがシンプルで耳障りがよくてポジティブ」なYouTubeのCMと比べると「伝えたい相手の顔が見えてないなあ」と思う。

開票速報も1時間くらい観たら飽きたのでswitchで『グノーシア』を進めて眠剤を飲んで寝た。


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