今日から3月。3月1日というのは、卒業式が多い日らしい。
今年は僕に関する卒業式はないけれど、4月1日から異動がある年は、そろそろバタバタしはじめる日でもある。
日常業務に、外来の引継ぎサマリーを書く、異動先に打合せに行く、などの用事も入ってくるので。
夜、日本アカデミー賞の発表をみていた。
ちょっと前までは、中継している日本テレビが関わった作品が予想外の受賞をする、という、名前負け感が激しい賞だったのだが、今年はどうか。
結果からすると、作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞の安藤サクラさん、助演女優賞の樹木希林さんが『万引き家族』、主演男優賞の役所広司さんと助演男優賞の松坂桃李さんが『孤狼の血』と、この2作が主役という授賞式になった。『孤狼の血』の役所さんと松坂さんが、ちゃんと評価されてよかった。僕の予想では、来週この枠で放送予定の『カメラを止めるな!』が作品賞を獲って、「いよいよ来週放送、お楽しみに!」というプロモーションのような授賞式になり、「これぞ日本アカデミー賞クオリティ!」とみんなが苦笑するはずだったのだが、今年は日本テレビ的な「忖度」は働かなかったのだな。『東京タワー』が受賞したときは、受賞作の出演者たちがみんな「えっ?」っていう顔をしていたのを思い出す。もちろん、『カメラを止めるな!』がダメだというわけではないし、映画愛にあふれた、良い作品ではあるのだが。
最優秀アニメーション作品が『未来のミライ』だったのは、「ああ、日本テレビとしては、そこだけは譲れなかったのだな」と思った。実写映画は諦めても、アニメの受賞枠は死守したということか。しかし、日本テレビ絡みなら、今年は『名探偵コナン ゼロの執行人』でも良かったのでは……
毎年思うのだが、特定のテレビ局の影響下で、「アカデミー賞」をやるのは、やっぱりおかしい。
ただ、「日本アカデミー賞」が、日本の映画賞のなかでいちばん注目されるのは(賞の権威はさておき)、テレビで生中継されるから、なのだよなあ。
fujipon.hatenadiary.com
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