じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

清宮幸太郎選手のプロ入り表明を聞いて、荒木大輔さんの話を思い出した。

 平日休みと土日連休のあいだの金曜日。
 とりあえず今日がんばれば、というのと、だからこそ、ちょっとめんどうだなあ、というのと。
 お昼過ぎに、早稲田実業の清宮幸太郎内野手が会見し、プロ志望届を出すとのこと。
 大学進学とプロ入りを迷っていたようなのだが、高校卒業の時点でドラフト1位で指名されるような選手が、進学して、あるいは社会人経由でさらに伸びた、という例はあまり記憶にないので、賢明な選択だと思う。
 というか、いくら名門とはいえ、早稲田大学を卒業する人の数よりも、プロ野球に入れる人の数のほうが圧倒的に少ないのだから、野球選手としてやっていく自信があるのなら、4年間長くプロでやれたほうが良いはず。田中将大投手と斎藤佑樹投手の例もあることだし。江川卓さんだって、高校卒業後すぐにプロ入りしていれば、もっとすごい実績を残せたのではないだろうか。
 昔は、投手は高卒、野手は大卒、なんて言っていたらしいし、言われてみると、今のカープではピッチャーでも大卒の選手が多いのは確かなのだけれど。
 高卒でプロ入りして主力になっているのは、丸、鈴木誠也、今村、中崎、中村祐太、安部、会澤といったところ。こうして考えてみると、一部のスーパースター級選手以外は、大卒、社会人卒でも良いのかな。
 斎藤佑樹投手は、高校を出てすぐにプロ入りしていたら、いまと違った成績を残せていたのだろうか。
 すぐにプロで稼げそうな選手は、早くプロ入りしたほうがいい、と僕は思っていたのだけれど、早実を出てヤクルトに入った荒木大輔投手のインタビューで、「人生で心残りがあるとすれば、大学に行ってみたかった」というのを読んで、彼らもまた、野球選手である前に、ひとりの若者なのだな、と考えさせられた。
 大学に行くなんて、プロで活躍することに比べたら、月並みな体験に思えてしまうのだが、本人にとっては、大学で、友だちと遊んだり、勉強をしたり、というような「月並みな大学生活」ができないことに、ずっと後悔するくらいの寂しさや物足りなさもあるのだ。
 大学時代の友人って、長い付き合いになることも多いし。
 どんなスーパースターでも、何かを得るには、何かを捨てなければならないこともあるのだ。
 まあ、清宮選手は、カープにはあまり縁がなさそうではあるけれど、今のカープなら、将来性のある若い選手を指名する、という冒険ができそうなんだよなあ。
 ただ、守備位置がファーストというのは、外国人選手で埋めやすいポジションでもある。
 とはいえ、本当にものすごく打てるファーストって、外国人選手も含めて、意外といないんだよね。


 夜、『ドキュメント72時間』を観た。
 「男が靴を磨くとき」か……
 僕はプロの靴磨きを体験したことはないのだが、10万円の靴とかいうのを聞くと、パソコン買えるじゃないか、とか、つい思ってしまう。
 よく、「水商売では、お客の時計と靴をみて値踏みする」なんて言われている。
 服までは気張って良いものを揃えている人でも、本当に余裕がないと、靴や時計には手が回らないから、なのだそう。
 ただし、今は腕時計をつけていない人も多いから、また別のところを見られているかもしれない。
 今日のナレーションが門脇麦さんで、この番組のナレーションを選ぶ人って、良いところをついてくるなあ、といつも思う。

 そういえば、今日はiPhone8の発売日だったのだが、あまり盛り上がっていない、という報道が多かった。
 常にiPhoneの最新機種を手にしたい人は、iPhoneX狙いだろうけど、『8』と『X』に分かれてしまうのは、iPhoneにとっては、あまり得策ではない気がする。
 ラインナップのシンプルさも、iPhoneらしさだったのに。
 『8』を買っても「Xじゃない」って言われるし、『X』は高いし。
 
 なんか憂鬱だなあ、季節の変わり目だなあ、と思いつつ、25時に就寝。


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