土曜日なのだが、午後の当番だったので、夕方まで職場で仕事。
同じ土曜日でも、半日で終わるのとそうでないのとでは、かなり消耗度が異なる。
当直しなくてすむだけでも、かなり贅沢ではあるのだが。
ただ、人というのは、キツい環境にはなかなか慣れないのだが、ラクな環境にはすぐに慣れて、それが当たり前のように感じるようになる。
帰宅して、女子カーリングの3位決定戦を観戦。
我慢の展開、とあとで選手たちも言っていたけれど、序盤は1点取られては追いつく、という状況が続いていた。
3対3で9エンド、日本は先攻。イギリスとしては、同点・後攻で最終10エンドを迎えたいところで、最後の一投が正確さを欠き、日本代表が4対3とリード。
10エンド、日本の藤沢選手のストーンは、狙っていたところよりも、石ひとつ分前に止まってしまった。
イギリスは、ハウス内の日本の石を出して一挙に2点を取る作戦できたのだが、そのストーンは、さきほど藤澤選手が「ミスをしてしまった」ストーンに当たって軌跡が変わり、その当たったストーンが、何かに導かれるように、最後に真ん中に残った。
なんて劇的な幕切れだったのだろうか。
「ミスで負けを覚悟した」はずの日本代表は、結果的に、その「ミスをしたストーン」で、勝負を決めたのだ。
ストーンをどこに置くかという戦略性と、正確にそこに投げる技術、氷を磨くチームワーク。そして、石と石が当たる強さや角度のほんの少しの違いによって、勝負の行方が変わっていくという意外性。
ほんと、カーリングは面白いな。
銅メダルを獲得した選手たちが涙を流しているのをみて、僕もちょっともらい泣き。
8年前にゼロからこのチームをつくった、という本橋麻里さん。2006年のオリンピックでも女子カーリング代表は注目されて、「マリリン」という愛称で呼ばれていた人だ。
あれから12年、31歳か……そういえば、小平奈緒選手も31歳だったな。
挫折があっても、地道に積み上げてきた人がつかんだ栄光には、なんともいえない味わいがある。
スピードスケート女子の新種目・マススタートで、高木菜那選手が優勝し、金メダル。
パシュートの前に、妹の高木美帆選手は2個もメダルをとっているけれど、姉にもがんばってほしい、そうしないと家族のオリンピックは終わらない、というお父さんのインタビューを読んだのが遠い昔の話のようだ。
平昌オリンピックも、もう明日は閉会式。最初は「最低最悪のオリンピック」なんてネットで言われていたけれど、こうして日本代表選手が大活躍してみると、いつのまにかそんな声は聞こえなくなっていた。
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