『カメラを止めるな！』の勢いを止めるのか…… - じっぽ当直日誌・スーパーマイルド＠はてな

　台風19号と20号が日本列島に接近中。
　19号は九州に上陸してきそうだったが、結局、九州を遠巻きにして眺めるような感じで進んでいってくれた。20号は近畿・四国あたりに向っていきそう。

　朝からかなり面倒な仕事が多く、やや辟易していたのだが、いまの職場のように専門的、あるいは高度先進医療を売りにしていない医療機関では、めんどうなことをやるのが生き残る道だと自分に言い聞かせる。ユニクロがエルメスと同じ態度で商売をしてはいけない。自分の中の苛立ちと比較的冷静に向き合えるのは、以前よりも拘束時間が短くなり、夜中の呼び出しもほとんどなくなったので、睡眠時間がとれていることも大きい。体力がなくなると、気力とか判断力とか優しさは容易に失われる。戦場での蛮行に「なんでこんなことをするんだ、ひどい連中だ」と憤るのだけれど、彼らは疲れていて、未来にも希望が持てなかったのだ。そういう状況でも高潔にふるまえる人のほうが、むしろ異常なのだろう。

　『カメラを止めるな！』の盗作騒動。どこからが盗作なのか、というのは興味深いテーマではあるのだけれど、まだ作品を未見なので、ネタバレが怖くてまったく騒動を追えない。
　というか、今週末くらいから、全国的に規模を拡大して公開、というタイミングで、「原作と主張されている舞台との具体的な比較」みたいな記事が溢れているというのは、興行的には最悪だよなあ。僕も読みかけて、「これはネタバレだ……」とあわてて目を逸らした。
　福岡では、これまでキャナルシティのみでの公開で、ほぼ全ての回が満席・売り切れだったのが、今週末には上映館が増えて、ようやく観られるな、と思っていたところで、ネタバレも拡大公開とは。
　稀有な、日本初の「小規模公開から成り上がってブームになっている映画」なので、足を引っ張り合うよりも、関係者で協力してみんなが得するようにすればいいのに。
　「成功慣れ」していない人間というのは、こういうときに、目の前の自分の分け前ばかり考えてしまい、将来を見据えて立ち回ることができず、結局、損をしてしまう。
　それぞれ、悪気があってやっているわけではないと思うのだけれども。