韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、今日、軍事境界線のある板門店の韓国側で首脳会談を行った。
テレビ画面で握手している二人をみながら、僕はなんというか、「キツネにつままれたような気持ち」というのは、こういうものなのか、と感じていたのだ。
もちろん、この両国の関係が改善するのは、世界の平和と安定にとって素晴らしいことだけれど、これまで長年悪化と緊張緩和を繰り返してきたのに、うまくいくときには、こんなにあっけないものなのか。正直、単なる時間稼ぎ vs 人気取りのコラボレーションなのかもしれない、とは思うし、両国が仲良くなったら、負の感情の矛先は日本に向くのではないか、とか考えるところもある。
実際は、水面下で、長年動いてきた人がいて、こういうことになっているのかもしれないけれど、経過が見えない、わからないというのは、不気味な感じはする。
ハリルホジッチ監督の来日会見も今日開かれた。
これもまた、見えないところでのやりとりで決まってしまった結果だけを見せられて、「何なんだこれは……」と呆気にとられている事例だよなあ。
ハリルホジッチ監督には、アジアの中でもけっして圧倒的とはいえない男子日本代表をワールドカップに導いた、という功績があるし、けっして愛想の良い人ではなかったけれど、本人の話からは、ちゃんと理由と目的のある厳しさだったし、それを理解していた選手やスタッフもたくさんいたのではないかと思われる。
「コミュニケーションの問題」での解任というのは、たしかに、よくわからない理由だよね。仲良しだけど馴れ合っていて弱いチームで良いわけがないのだから。
そもそも、「どんなコミュニケーションの問題だったのか」というのが重要ではないのか。
パワハラみたいなことをやっていた、というのなら論外だが、使われなくて不満な選手がいた、ということで解任されるのであれば、そんなチームにまともな監督なんて来ないだろう。
フランスでも「日本でそんなことが起こるのか?」と問われたそうだ。
個人的には、ハリルホジッチ監督は、来日して会見もするのだから、もっと踏み込んで、個人名も出して「告発」するのではないかと思っていたのだが、かなり冷静に話をしていたと思う。それは、正直、期待はずれでもあった。ハリルホジッチ監督自身も、確たる証拠を持っていないので、名前を挙げられなかったのかもしれないし、ワールドカップ本番直前に、自分がつくってきたチームに爆弾を投げ込むようなことまではしたくなかった可能性もある。
今日の会見をみていて、僕はハリルホジッチ監督という無愛想なオッサンのことが、けっこう好きだったことを再確認した。だが、わざわざ来日したのだから、もっと踏み込んで話をしてほしい、とは思った。じゃないと、ワールドカップの本戦が終われば、この解任劇のことなど、みんな忘れてしまうから。
サッカー協会としては、これで本戦でうまくいけば「監督を替えたおかげ」、ダメなら「こんな短い間では、立て直しようがなかった」でおしまいにするつもりなんだろうけど。
これもまた、水面下で行われていたことが、外部からは見えないために、不安感ばかりがつもる事例だよなあ。
協会は、監督と選手の「コミュニケーションの問題」をあげつらうだけでなく、協会と外部やサッカーファンとの「コミュニケーションの問題」について自戒するべきではないのか。
スペシャルウィーク逝去。
現役時代からこの馬を見てきた僕としては、もう23歳になっていたのか、という驚きもある。
個人的には、ものすごく強いのに、2着にボールドエンペラーとか、岡部さんが乗った3歳のジャパンカップでエルコンドルパサーの3着とか、前哨戦で惨敗して人気を落とした秋の天皇賞で優勝とか、強いのはわかっているけれど、馬券はあたらなかったなあ、という印象が強い。
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