じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

大事な試合でPK戦になるたびに、オシム監督のことを思い出す。

 半日だけの土曜日は嬉しい。もちろん、予定通りに終わらないこともあるけれど。
 とにかく暑いし、新型コロナもまた感染者数が増えているというか、数でいえば、過去最高レベルの数字を連日叩き出している。
 それでも、トップニュースはオリンピックが多いし、もう自粛も飽きた、というムードになっているし。
 まあ、もうどこで感染してもおかしくない状況だからなあ。

 僕は基本的に、オリンピックよりもゲームセンターCX、という人生を送っているのだが、男子サッカーの日本代表対ニュージーランド代表の準々決勝の試合は、ネットで途中経過を見始めたら気になって、後半25分くらいからリアルタイムで観戦した。夜とはいえ、じっとしているだけでも暑くてたまらない日本の夏に、サッカーの真剣勝負なんて、きついよねそれは。両チームの選手はみんな汗だくで、ヨーロッパでプレーしている選手が多いとはいえ、今は真冬のはずのニュージーランドの代表選手たちには、より厳しいコンディションだったはずだ。
 試合は、僕が見始めた後半からは、お互いになかなか決定的なチャンスを作れず、日本のチャンスはシュートがキーパーの正面にいってしまい、ニュージーランドのチャンスは選手が滑って転んでしまった。結局、試合はPK戦となり、日本のゴールキーパー谷選手が相手の2人めのシュートを止めたのが大きく、日本代表が4−2で準決勝に進んだ。ここまで3連勝で決勝リーグに進み、相手は残ったチームのなかでは与し易そうなニュージーランド……だと思ったのだが、決勝トーナメントというのは、やはり予選とは違うものなのだな。これまでのサッカーの男子ワールドカップでも、何度も思い知らされたことではあるけれども。試合後のインタビューで、谷選手が、「スタッフがPK戦前に相手選手のデータをまとめたものを見せてくれた」と話していたので、PKも想定して準備はしているものみたいだけれども、120分も試合をして同点で終わったものを、PKで勝ち負けを決めるのは残酷だ。だが、それ以外の良い方法というのも見つからないのだろう。どちらかが点を取るまで、ということにすれば、選手にかかる負荷も大きすぎるし。とりあえず、日本代表が勝ったので、これからのオリンピックも見どころが増えてよかったな、とは思う。そして、日本代表が勝ったら、ニュージーランド代表もすごいよ、よくやったよ、と誉め称えたくなる自分の偽善者っぷりにも苦笑せざるをえない。PKで日本代表が負けていたら、そんなふうには思えなかったはずだ。
 PK戦になるたびに、オシム監督がPKで勝敗を決めるのを「監督の力も及ばない、運命を偶然に委ねるものである(くじ引きみたいなものだ)」と嫌っていて、キッカーを決めると、「心臓に悪い」とロッカールームに下がって選手と一緒には結果を見届けなかった、というエピソードを思い出す。

 『ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女』をクリア、このシリーズ、けっこうプレイ時間が長くなりそうだな、と思っていると、最後はいきなり終わるなあ。『消えた後継者』もそうだった。元はファミコンディスクシステムのゲームだし。昔、一度クリアした記憶があるのだけれどもラストのほうはけっこうびっくりしたというか怖かったのを思い出した。


fujipon.hatenadiary.com